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今月の住宅ローン金利情報(2019年10月)フラット35がちょっぴり制度改正

豊田眞弓永続家計アドバイザー/FP/大学非常勤講師
冒険、する?(写真:アフロ)

住宅ローンの金利の動きや住宅ローン情報をお送りするコラムです。毎月月初の公開を目指しています。

*住宅ローンの金利は団体信用生命保険(団信)の保障コスト込みの表示で統一しています。

■新規で借りる住宅ローン

今月の住宅ローン金利は、変動金利は動きなし、固定金利・10年固定(固定金利期間選択型の期間10年)が、金利を上げたものと下げたものが入り乱れていました。

住宅ローンは金利だけで比較するものではありませんが、金利タイプ別の最低金利を見ておきましょう。新規で借りる場合の住宅ローンは、変動金利0.415%、10年固定は0.57%、固定金利では自己資金30%以上で0.71%(フラット35S保証型、一定期間経過後は0.96%へ)、自己資金10%以上で0.81%(同、一定期間経過後は1.06%へ)が最低金利です。

<最低金利(新規)>

変動金利:ジャパンネット銀行「住宅ローン」0.415%

10年固定:じぶん銀行「住宅ローン 当初期間引下げプラン」0.57%

固定金利(自己資金30%以上):ARUHI「ARUHIスーパーフラット7S(金利Aプラン・Bプラン)[保証型]」0.71%(団信含む、Aプランは10年、Bプランは5年経過後は0.96%)

固定金利(自己資金10%以上):ARUHI「ARUHIスーパーフラット9S(金利Aプラン・Bプラン)[保証型]」0.81%(団信含む、Aプランは10年、Bプランは5年経過後は1.06%)

固定金利(フラット35以外、35年):みずほ銀行「みずほネット住宅ローン」1.04~1.54%

■借り換える住宅ローン

借り換えをする場合の住宅ローンは、変動金利0.415%、10年固定は0.57%、固定金利で1.04%が最低金利です。

<最低金利(借り換え)>

変動金利:ジャパンネット銀行「住宅ローン」0.415%

10年固定:じぶん銀行「住宅ローン 当初期間引下げプラン(借り換え)」0.57%、KDDI「当初期間引下げプラン(借り換え)」0.57%

固定金利(フラット35):ARUHI「ARUHIスーパーフラット借換(保証型)」1.06%(団信含む)

固定金利(フラット35以外):みずほ銀行「みずほネット住宅ローン」1.04~1.54%

■フラット35がちょっぴり制度改正

10月から、フラット35が一部、改正されました(広報資料より)。

1・長期優良住宅の取得に利用できる「フラット50」の融資率上限などを引上げ

・融資率の上限が、6割⇒9割に引き上げられました。

・融資限度額が、6,000万円⇒8,000万円に引き上げられました。

2・「フラット35」(買取型)の融資率9割超の金利を引下げ

現在、融資率が9割を超える場合は、融資率が9割以下である場合の金利に年0.44%の金利を上乗せしていますが、上乗せする金利が年0.26%に引き下げられます。つまり、融資率9割超のフラット35の金利が下がります。

※上記1、2は2019年10月1日以後の融資実行分から適用。

3・「フラット35」は地域活性化型の対象事業を拡充

「フラット35」地域活性化型に「防災対策」および「地方移住支援」が新設されました。

4・建設費・購入価額の上限1億円の制限を撤廃

現在、借入対象となる住宅の建設費または購入価額の上限を1億円としていますが、この制限がなくなりました。

5・中古住宅の「適合証明書」の取得を省略できる物件を拡大

「フラット35」を利用する場合、一定の要件を満たした中古住は「適合証明書」の取得・提出を省略することができますが、この対象となる物件が拡大されました。

※上記3~5は2019年10月1日以後の借入申込受付分から適用。

▼制度改正について詳しくはこちらへ

【関連コラム】

今月の住宅ローン金利情報(2019年9月)フラット35の金利表示に注意

【参照】

FPラウンジ 住宅ローン金利情報

 

永続家計アドバイザー/FP/大学非常勤講師

<生涯永続できる家計の実現を!> マネー誌・女性誌等のライター・コラムニストを経て、独立系FPへ。講演・研修、コラム執筆や監修、個人相談などを業務としている。ライフワークとして、子どもから高齢者まで幅広く金融経済教育に携わっている。亜細亜大学ほかで非常勤講師、子どもマネー総合研究会理事を務める。趣味は講談、投資、猫に添い寝。

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