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「Just Walk Out」Amazonがレジなし店舗システムの外販で訪れる未来の買い物

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Amazon Goで一躍有名になったレジなし店舗、今後増えるかも?(写真:ロイター/アフロ)

Amazonは、レジなし店舗のシステムを外販することが分かりました。「Just Walk Out Technology」と呼ばれるソリューションは、小売店がAmazon Goスタイルの店舗を自分で構築できるものです。導入された店舗での顧客の振る舞いは、顧客がクレジットカードで入場し、必要な商品を店舗でピックアップし、そのまま店を出る、というもの。Amazonアカウントではなく、クレジットカードの読み込みで入場できる点が、Amazon Goとは異なります。

Just Walk Outの動作イメージ https://www.justwalkout.com
Just Walk Outの動作イメージ https://www.justwalkout.com

目次

  • AmazonのAI小売店
  • AI技術外販の試金石
  • デジタルトランスフォーメーションの基本と同じ
  • 考えられる悪魔のシナリオ

AmazonのAI小売店

2018年、AI技術を用いてレジなしで決済を済ませることができる小売店「Amazon Go」を展開し始めた世界最大のEC企業、Amazon。そのAmazon Goを派生させた「Amazon Go Glossary」が、シアトルのキャピタルヒルエリアに登場しました。

Amazon Goは、入店時にAmazonアカウントをかざし、そこから先は通常の買い物体験と同じように、店の中で必要なものをカゴに入れたり、戻したりしてもきちんと追随します。しかし買い物の最後に立ち寄らなければならないレジはなく、店の中の動きをカメラやセンサーで読み取り、買ったものを自動的に解析、ただ持ち出すだけでお会計が済み、メールでレシートが届く仕組み。

Amazon Go Glossaryは、そのスーパーマーケット版。食料品は精肉から量り売りの野菜、サンドウィッチなどのデリ、そして生花まで揃っている普通のスーパーだ。つまり、それまでのコンビニスタイルのAmazon Goから、手に取った商品の画像認識が進化している可能性があります。

AI技術外販の試金石

十分に予想できたAmazonのレジなし決済技術「Just Walk Out」の外販。それでも「ついに来た」という感想は私も同様です。

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ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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