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Googleの自動運転車と併走してみた感想

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
バークレーの街で見かけたGoogleの自動運転車。街中では自然な振る舞いでした。

Googleの自動運転車は、6年間にわたって20台のクルマでのべ100万マイル(160万キロ)の走行実験を重ねてきたそうです。そのうち、11件の軽微な事故に遭っていて、いずれも人間側のミスであった、とのことです。

Googleの自動運転車、バークレーで生活していて、自分も車を運転していると、割とよく見かける時期がありました。もしもGoogleのロゴや、天井についているセンサーなどがなければ、街中で見かける分には「それが自動運転車だ」と見分けることは簡単ではなさそうだ、という感想です。

写真は、夕暮れ時、バークレーのグルメ通りであるシャタックアベニューの交差点で止まっているところを、横から撮影しました。直前まで、自動運転車だと気づかなかった理由は、他の自動車と同じように、自然に信号で減速して停止線の手前に止まったからです。

歩行者としてこのクルマを横目で見ている分には、まったくもって自然そのもの。信号が青になると、ワンテンポおいてから走り始めていました。この先、シャタックアベニューは分岐しながら緩やかに左にカーブしていくのですが、きちんと歩道側の車線をキープしながら走っていきました。

こちらが心配するまでもない、という感じでしょうか。

別の日、今度はベイエリアの東側、ちょうどヘイワード断層の上あたりにあるI-580を走っている時に見つけたGoogleの自動運転車と、併走する機会がありました。

時速65マイル(約100キロ)の制限速度をきっちりと守りつつも、下り坂かつ左右にぐねぐねとカーブの続くセクション。自動運転車の斜め後ろを走りながら挙動を見てみると、やはり車線はきちんとキープしながら、はみ出しそうもない、良い走りを見せていました。

ただ、後ろから見ていてちょっと不自然だったのは、ブレーキが「ぱぱぱ」っと連続でON/OFFを繰り返す瞬間があったところでしょうか。おそらく速度調節をしているのでしょう。ただ、人間の運転だと、あんなに細かくブレーキペダルを操作しないはずです。

そこから先も、速度を守ることが優先されていたのか、前方に車がいないところでブレーキをかけたりしていて、少し驚くことが何度かありました。周りから見ていて、やはりちょっと不自然に映ることもあるのだな、と。

11件の事故はいずれももらい事故だったそうですが、高速で追突されないようにする対策は、もう少し行っても良いかもしれない、と思いました。あるいは、自動運転車であることを明示し、やや不自然なブレーキランプの挙動の特性を、他の運転車(人間)に覚えてもらう方が良いかもしれません。

いずれにしても、過渡期には共存する環境が必ず生まれるはずで、その場合、自動運転車が完璧な挙動を見せれば安全だ、という訳にはいかないでしょう。例えば、「周りの人のミスを防ぐ配慮はできないか」という視点での取り組みにも期待です。

もちろん、我々が自分で運転するときにも、同様の配慮をすべきであることは変わりません。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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