“ショッピングモールの歌姫”・半崎美子の歌は、なぜ泣けるのか?

『Sound Inn “S”』で、3人のアレンジャーと“泣ける”セッション

“ショッピングモールの歌姫”が、スタジオで3人のアレンジャー、凄腕バンドとセッション

ライヴは非日常の空間で、そのアーティストの世界観を楽しむものだが、ショッピングモールという思い切り日常の空間、音楽を聴きに来る場所ではなく、買い物をしにやってくる人々で溢れている場所で、その歌で多くの人を感動させ、“ショッピングモールの歌姫”と呼ばれているアーティストがいる――半崎美子。彼女は17年間、ショッピングモールを中心にライヴ活動を行い、2017年にミニアルバム『うた弁』でメジャーデビュー。デビュー後もショッピングモールで積極的にライヴを行っている。

そんな半崎が、“時を超えた、ここでしか聴くことの出来ないサウンド”がコンセプトの音楽番組『Sound Inn “S”』(BS-TBS)の、記念すべき50回目のゲストとして登場。3人のアレンジャーと凄腕ミュージシャンが揃うバンドと、スタジオでじっくりと音楽と向き合い、セッションを楽しんだ。

「ミックスボイスだから、歌詞がスッと入ってきて、その情景が広がる」(島田)

島田昌典/写真提供:BS‐TBS
島田昌典/写真提供:BS‐TBS

まずは半崎の代表曲のひとつ「サクラ~卒業できなかった君へ~」(2007年)を、島田昌典のアレンジで披露。ピアノとストリングスが印象的な優しいアレンジが、半崎のどこかノスタルジックな歌声と、心の響く歌詞を、より感動的に聴き手に届ける。「声を聴くだけで涙が出る」というファンが多い彼女の歌は、なぜそんなに“泣ける”のか。それは、全国のショッピングモールを巡りながら、そこで出会い、触れ合った人達たちの人生、生活の中で起こったエピソードを歌詞として紡いでいる作品も多く、誰もが“共感”でき、心に刺さる。一人ひとりに“寄り添う”歌詞。そして、その歌詞を心の奥深くまで届ける彼女の声、歌にも秘密がある。島田は「ミックスボイスだと思う。地声とファルセットの間の声を駆使しているから、より歌詞が入ってくるのだと思う。すぐに情景が浮かんできて、グッとくる」と分析し、絶賛していた。

中島みゆき「帰省」は、「この歌を歌うと色々な思いが込み上げてくる」

坂本昌之
坂本昌之

「帰省」(2000年)は中島みゆきのカバーだが、「自分のことが歌詞と重なり、この歌を歌うと色々な思いが込み上げてくる」と、半崎にとって大切な一曲だ。アレンジは、半崎と同じ札幌出身の坂本昌之。チェロの三重奏をメインにした、郷愁感漂うアレンジで、情感豊かな歌を聴かせてくれた。人々が行き交うショッピングモールで、一人ひとりに歌を届けることを続けてきた、その“伝える”力、表現力は圧倒的だ。

笹路正徳がアレンジした「母へ」のアレンジに、感極まる

笹路正徳
笹路正徳

最新曲「母へ」(2019年)は、母親への感謝を綴ったバラードで、笹路正徳がアレンジ。笹路は「ファゴットの音がお母さんをイメージしている」と、ファゴットを含め木管楽器を使い、母の温もりを感じるアレンジを作り上げ、リハーサルでは半崎が「笹路さんのアレンジに胸が一杯になり、感動しました」と感極まり、涙する場面も。「演奏でみなさんに寄り添っていただいて、言葉にならない」と、素晴らしい演奏に乗せ、カメラの向こう側にいる母、そして聴いてくれている一人ひとりに向け、語り返るように切々と歌った。セッションを終えた笹路は、「忘れかけていたような“歌の良さ”を感じる。それをミュージシャン全員が共有できた素晴らしい時間だった」と感動した様子だった。。

「時代、世代を超え必要とされる曲を書き、歌っていきたい」

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半崎の夢は「自分よりも長生きする曲、時代、世代を超えて必要とされる曲を書き、それが歌い継がれていくのが私の“希望”。そういう意味で自分の曲が教科書に載ることが、ずっと掲げている夢です」と、教えてくれた。人の心に寄り添う歌を歌い続けている、シンガー・ソングライタ―半崎美子は、今日もどこかのショッピングモールで、集まった人、道行く人に向け、歌を届け、“想いの交流”を原動力に、夢を追い続けている。

半崎が出演する『Sound Inn “S”』は、5月18日(土)18時30分~BS-TBSでオンエアされる。

※「崎」の字は「たつざき」が正表記

BS‐TBS『Sound Inn “S”』オフィシャルサイト