Yahoo!ニュース

ブームに乗り、「ホテルディスコ」が盛況 ディスコの帝王&女王も登場する注目イベントとは?

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
(写真:アフロ)

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』日本公開40周年で、さらに盛り上がりをみせるディスコブーム

ジョン・トラボルタ主演映画『サタデー・ナイト・フィーバー』は、1977年に全米で公開され、日本では78年7月15日に公開されて、今年で公開から40周年を迎えた。この映画によって世界的にディスコブームが起こり、当然日本にもその波は押し寄せた。当時、音楽も文化もアメリカへの憧れが強かった日本。若い人達は、こぞってディスコに出かけ、ダンスと音楽を楽しんだ。日本ではこの『サタデー~』が公開された1978年が、“ディスコ元年”といわれている(諸説あり)。ちなみに、今年から7月22日が「ディスコの日」と制定された。

DJ OSSHYが仕掛ける、新しいコンセプトのディスコ

DJ OSSHY
DJ OSSHY

当時13歳だった少年は、映画『サタデー~』を観て衝撃を受け、高校生になると先輩に連れられ、ディスコに通い始め、そこでプレイするDJに憧れ、ディスコDJを目指した――それがDJ OSSHYだ。40年間ディスコ文化が脈客と受け継がれてきたのは、ブームが去ったあとも様々なイベントを仕掛けたり、コンピレーションCDを発売したり、その火を絶やすことなく守り続け、第二次、第三次ディスコブームの立役者となったDJ OSSHYの功績は大きい。現在DJ OSSHYが仕掛けるイベントには当時に若者だった50~60代だけではなく、70代や80代の人も遊びに来るという。それは現在OSSHYが積極的に行っている、昼間に開催する「親子ディスコ」「ファミリーディスコ」が、広がりを見せていることが大きい。「不良の遊び場や不健全といった、ディスコのダークなイメージをどうにか払拭したい」という思いから、「安全・安心・健康・健全」というコンセプトのディスコが必要とされる時代が来ると予測した。そして様々な方法論を模索し続けてきた。そのひとつが昼間に行う「親子ディスコ」「ファミリーディスコ」だった。

さらにDJ OSSHYは『高齢者ディスコ』という企画を始めた。認知症患者が集まるデイサービスで、ディスコを行うというものだ。レクレーションの一環として、車椅子に座った老人たちに上半身を動かしてもらい、気持ちよく汗をかいてもらうというものだ。老人だからといって童謡や唱歌を流したり、一緒に歌うのではなく、その人たちが若い時にテレビやラジオ、街で流れていて、耳にしているであろうディスコミュージックやAORを流し、体を動かしてもらう。脳と体を刺激するエクササイズになっている。

「ホテルディスコ」の魅力とは?

画像

OSSHYはこの他にも東京スカイツリー、東京タワー、羽田空港、大型客船「シンフォニー」、小金井ゴルフ倶楽部etc…様々な場所でディスコイベントを行い、三世代が集い、楽しめる“場所”を作っているが、その中のひとつで、数年前から盛りあがりをみせているのが「ホテルディスコ」だ。全国の高級ホテルや、シティホテルのボールルームや大宴会場をディスコにするもので、高級感や非日常的な雰囲気を味わうことができ、利便性も手伝って、クラブやディスコに行くのはややおよび腰になっている人たちが、多く集まってくる。この夏も各所で「ホテルディスコ」が開催されているのが、8月24日にグランドハイアット東京で行われる、OSHHYがメインDJを務める真夏の夜のディスコの祭典『DISCO FEVER presents Summer 80’s LIVE & DISCO』が注目を集めている。それはLIVE&DISCOと銘打っているように、80年代のディスコ全盛時代を代表する、二組のアーティストの出演が決定したからだ。マイケル・フォーチュナティとシェリル・リンだ。この二人の共演についてOSSHYは「ユーロビートの帝王、マイケル・フォーチュナティとソウルディーヴァ、シェリル・リン、この80年代ディスコ盛況時代を象徴する二組のビッグアーティストが、同じステージに立っているシーンは今まで見たことがありません。この共演を誰よりも楽しみしているのは私かもしれません」(DJ OSSHY)。

マイケル・フォーチュナティとシェリル・リン、ディスコミュージックには欠かせない2組の共演が実現

マイケル・フォーチュナティ
マイケル・フォーチュナティ
シェリル・リン
シェリル・リン
画像

マイケル・フォーチュナティは「ギヴ・ミー・アップ」(‘86年)、「イントゥ・ザ・ナイト」「ハレルヤ」などを大ヒットさせたイタリア出身のシンガー、シェリル・リンは「ガット・トゥ・ビー・リアル」(‘78年)を始め、「シェイク・イット・アップ・トゥナイト」「アンコール」などのヒットを飛ばし、ブラックミュージック、ディスコファンから圧倒的な支持を得たディーヴァだ。OSSHYのプレイリストにも、なくてはならない存在の二組だ。シェリル・リンは過去に、DJ OSSHYのラジオ番組にゲスト出演し、さらに彼女のライヴにDJ OSSHYが登場するなど、親交がある。

「このイベントは2大アーティストのライヴと、ディスコタイムのコラボ―レーション。約6時間に及ぶまさに真夏の熱い時間になるはず。このイベントが行われるグランドハイアット東京は、私のイベント「WE LOVE 80s DISCO」「DISCO LEON」でおなじみの会場で、照明、音響、ラグジュアリーな空間、どれをとっても国内トップクラスのホテル環境です。なによりもディスコに大切な、スタッフのホスピタリティが最高です」(DJ OSSHY)。

最高の環境の中で、人気アーティストのライヴと、熱狂のディスコタイムを楽しむことができる『Summer 80’s LIVE & DISCO』。非日常を楽しむ大人たちの、まさに“6時間の真夏の夜の夢”が、繰り広げられそうだ。

『DISCO FEVER presents Summer 80’s LIVE & DISCO』特設サイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

田中久勝の最近の記事