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行政書士試験 今年は合格者6,360人 最年少18歳・最年長75歳も

竹内豊行政書士
6,360人の方が行政書士試験に合格しました。おめでとうございます!(ペイレスイメージズ/アフロ)

昨年11月12日に実施された行政書士試験の合格者が1月31日に発表されました。

今回は、一般の方にどのような試験が行われているかをお伝えすると共に、今一つハッキリしない行政書士の役割などをご紹介してみたいと思います。

●試験結果

今回の試験結果は次のとおりです。

受験者数 40,449人 (男性:29,608人 女性:10,841人)

合格者数 6,360人 (男性:4,958人 女性:1,402人)

合格率  15.7% (男性:16.7人 女性:12.9人)

最年少合格者 18歳

最年長合格者 75歳

なお、行政書士の総数は、47,129人(2017年12月末日現在)です。弁護士は今年1月に初めて4万人を超えました(40,103人)。

試験概要

例年次のとおり行われています。

・受験資格:制限なし(年齢、学歴、国籍等に関係なくだれでも受験可)

・試験日時:例年11月の日曜日 午後1時~午後4時

・試験場所:全国主要都市で行われます

・受験手数料:7千円

・試験内容

1.行政書士の業務に関し必要な法令等(46題)

 ~憲法、行政法、民法、商法、基礎法学及び法令(択一式及び記述式)

2.行政書士の業務に関連する一般知識等

 ~政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解(択一式)

試験基準・難易度

300点満点中、6割以上が合格とされています。

決して「受からない試験」ではありません。努力が報われる難易度です。

仕事や子育てをしながら受験勉強をしている方も大勢いらっしゃいます。

行政書士の業務

行政書士は、「行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的」として業務を行っています(行政書士法1条)。

具体的には、次の2つの書類に関する相談・作成及び官公署等への提出代理を行っています。

1.行政手続書類~官公署に提出する書類

2.民事書類~権利義務または事実証明に関する書類

 

「行政手続書類」も「民事書類」も取り扱うことができる範囲が広いです。「業務範囲が広い」が良くも悪くも行政書士の特徴です。

ただし、他の士業の法律(弁護士法、司法書士法、税理士法等)で制限されている業務はできません。たとえば、行政手続書類業務では、税務申告は税理士、法人や不動産の登記は司法書士の独占業務のため関与できません。また、民事書類業務では、裁判につながる紛争案件は弁護士の独占業務のため関与できません。

詳しくは、「行政書士はどんなことをする人?」に書いています。ご参照ください。

行政書士という資格を活用して「自分の好き」を仕事にする人

「業務範囲が広い」ということは、「様々なことが仕事に結び付きやすい」ということを意味します。その特徴を活かして「行政書士」という国家資格を武器にして、「自分の好き」なことを仕事にしようとする人がいます。

たとえば、私が主宰する「行政書士合格者のための開業準備ゼミ」には、次のような志を抱いた方が参加しています。

「スポーツマネジメント」を仕事にしたい

~スポーツ選手のセカンドキャリアを支援する仕事をしたい。

「女性問題」に関することを仕事にしたい

~勉強してきた女性学を活かして、女性の社会進出のバックアップを仕事にしたい。

「地域に貢献できること」を仕事にしたい

~地元が好き。この地元が活気を失っている。公務員の経験を活かして、市民と行政のパイプ役として地域に元気を与える仕事をしたい。

また、超高齢化社会を反映して、自分のキャリアを行政書士という資格で活かそうという方が増えています。行政書士には定年がありません。今後、定年後を見据えた方の受験が増えてくると考えられます。

いかがでしょうか。行政書士は多様な人材が活躍できる資格です。興味ある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

ちなみに今回の最高齢申込者は93歳の方です。アンチエイジングとしてチャレンジするのもよいかもしれませんね。

行政書士

1965年東京生まれ。中央大学法学部卒業後、西武百貨店入社。2001年行政書士登録。専門は遺言作成と相続手続。著書に『[穴埋め式]遺言書かんたん作成術』(日本実業出版社)『行政書士のための遺言・相続実務家養成講座』(税務経理協会)等。家族法は結婚、離婚、親子、相続、遺言など、個人と家族に係わる法律を対象としている。家族法を知れば人生の様々な場面で待ち受けている“落し穴”を回避できる。また、たとえ落ちてしまっても、深みにはまらずに這い上がることができる。この連載では実務経験や身近な話題を通して、“落し穴”に陥ることなく人生を乗り切る家族法の知識を、予防法務の観点に立って紹介する。

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