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WHO、今度は「酒を規制すべき」

木曽崇国際カジノ研究所・所長
(写真:アフロ)

タバコが悪い、ゲームが悪いと次々と世の「悪者探し」をしてきたWHOが、次はお酒をターゲットにし始めた模様です。以下、NHKからの転載。

WHO アルコールが原因で毎年300万人が死亡

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180922/k10011640041000.html

世界で2億8300万人がアルコール依存症などアルコールに関する病気で苦しんでいるとされ、とりわけヨーロッパやアメリカなどの先進国でその割合が高いとしています。

WHOは「すべての国は、アルコールが原因の社会的代償や健康被害を削減するため、より努力すべきだ」として、アルコールの税率を上げて購入しにくくすることや、アルコールに関する広告を禁止したり制限したりするなど、各国に対して対策を急ぐよう警鐘を鳴らしています。

私、同じくWHOの警鐘によって過度なタバコ規制に向かって世論が流れた時に、本コラム上でこんな記事を書いたことがあります。

見よ、この嫌煙活動の壮絶さを

https://news.yahoo.co.jp/byline/takashikiso/20170524-00071299/

私自身はタバコを全く吸わない、吸ったこともない人間なので屋内禁煙になろうが、どうなろうが究極的には一切の被害はないわけですが、一言だけ申し上げたいのは「●●によって△△のような社会的被害が生じている。禁止せよ」「多くの国民は●●を禁止することを望んでいる」というような論法は、世に生きる人たちのあらゆる趣味/嗜好に跳ね返って来るものであるということ。他人の趣味/嗜好をそのように攻めたてる行為は、巡り巡って貴方自身に還ってきますよとだけは申し上げておきたい。貴方が愛して止まないアニメもゲームも音楽も、車もバイクも、スポーツも●●も(●●には貴方の嗜好を入れてください)、それを憎悪の対象として「アンナものは社会的害悪を生むだけ」的に見る人が世の中には必ず居るという事を身を持って知った方が良いのではないでしょうか

この種の方々は、この世の中をどこまで清浄化したら気が済むんでしょうかね。最後には人間の存在自体が不健全だと言い出して、人類補完計画とかを主張しはじめるに違いありません。

国際カジノ研究所・所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部卒(カジノ経営学専攻)。米国大手カジノ事業者グループでの内部監査職を経て、帰国。2004年、エンタテインメントビジネス総合研究所へ入社し、翌2005年には早稲田大学アミューズメント総合研究所へ一部出向。2011年に国際カジノ研究所を設立し、所長へ就任。9月26日に新刊「日本版カジノのすべて」を発売。

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