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有馬記念の前日→当日のオッズ比較 単勝1桁台7頭の大混戦! それでも単勝3桁台の2頭を選ぶ理由は?

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2023年日本ダービーのゴール前 優勝馬はタスティエーラ (撮影 青山一俊)

 24日は中山競馬場で有馬記念が行われる。発走は午後3時40分。

 有馬記念といえば、グランプリとはいえ、少し前は回避馬も相次ぎ、天皇賞(秋)やジャパンカップを戦い終えた後出走するレースに成り下がっていた。しかし、今年の有馬は違う。世界ランキング1位のイクイノックスは有馬記念を前に引退したが、そのイクイノックスがあらかじめ走ることが想定されていた天皇賞(秋)、ジャパンカップに対しての各陣営の調整具合を考えると、この有馬で目いっぱいの仕上げをして挑む陣営が多いのだ。ゆえにここに挑むローテーションも多岐にわたる。クラシックから直行する皐月賞馬・ソールオリエンスとダービー馬・タスティエーラ。10月の凱旋門賞から直行のスルーセブンシーズ、海外遠征はしたが直近のレースでは出走が叶わなかったシャフリヤールとウインマリリン。ジャパンカップは回避し有馬に挑む春の天皇賞馬・ジャスティンパレス。天皇賞(秋)とジャパンカップからのローテはドウデュース1頭というあたりも、昨今のGIを選んで使う傾向が強くみられた。

 人気は単勝オッズ1桁台が前日から当日昼にかけて7頭と変わりない。順番が入れ替わっているのはソールオリエンスとタスティエーラだけだがその差は僅差でまたいつ入れ替わっても不思議ない。

 この7頭のオッズの変化を見てみよう(前日オッズはJRA発表のもの、当日は12時半現在のもの)

5枠10番 ジャスティンパレス 4.1倍→3.8倍

3枠05番 ドウデュース 5.6倍→5.2倍

8枠15番 スルーセブンシーズ 6.1倍→6.7倍

2枠04番 タイトルホルダー 6.7倍→7.2倍

1枠01番 ソールオリエンス 7.5倍→7.4倍

7枠13番 タスティエーラ 6.8→7.6倍

8枠16番 スターズオンアース 8.8→7.9倍

 続く8番人気以降では、この中間のオッズを注視していたところ、人気順は変わらないが12番人気のアイアンバローズと13番人気のプラダリアが単勝2桁台と3桁台を行き来していた。

3枠06番 ディープボンド 37.2倍→38.7倍

1枠02番 シャフリヤール 41.4倍→42.2倍

4枠08番 ライラック 54.0倍→53.5倍

6枠11番 ハーパー 66.8倍→67.3倍

4枠07番 アイアンバローズ 94.0倍→100.1倍

7枠14番 プラダリア 102.1倍→105.2倍

7枠12番 ウインマリリン 108.9倍→120.8倍

5枠09番 ヒートオンビート 124.6倍→132.7倍

2枠03番 ホウオウエミーズ 126.7倍→134.5倍

 正直、どれが勝つかわからない。

 なので、大胆に自分が良いと思う馬を絞ってBOXで狙おうと思う。

■【参考レース】2023年 有馬記念|JRA公式

 筆者はアイアンバローズ、ジャスティンパレスの兄弟を軸に狙いたい。

 アイアンバローズはじっくりとここまで育ててきてやっとステイヤーズSを勝って重賞ウイナーの仲間入りをしたばかりだ。実績は他馬はおろか、弟・ジャスティンパレスにも劣る。しかし、今回はタイトルホルダーとの先行争いで外目の枠に入ったことでタイトルホルダーを見ながら、途中で仕掛けて前でスタミナをしっかり使わせる競馬に持っていくことが可能な枠順、と見ている。アイアンバローズの武器はスタミナ。これを生かし、他馬に足を使わせて逃げ切る。それしかない。

 ジャスティンパレスは天皇賞(春)では1着、天皇賞(秋)ではイクイノックスの2着と文句ない実績だ。しかし、天皇賞(秋)では距離面で不安視されたとはいえ、6番人気にしか支持されなかったのが、有馬記念では1番人気がキープされている点が不気味だ。人の評判というのは、ちょっとした風次第で大きく変わるものだ、と改めて感じさせる。

 3歳馬ではタスティエーラがいい。これまでのレースぶりから好位集団からの抜け出しが予想できるし、ムーア騎手への乗り替わりだが度重なる鞍上チェンジにも対応して結果を出し続けている。

 ソールオリエンスは川田騎手への乗り替わりにより、どうアプローチが変わるのかがとても気になる。少し前に出していくのだろうか。

 スターズオンアースは必ず終い伸びてくる馬なので、もう少し内のほうに入っていたら狙いたかった。3着軸で買いたい。

 穴馬を入れておきたいのでプラダリアを抑えておきたい。かなり中間の状態もよく、しっかり調教を積んでいる中でのプラス体重はかなり魅力的だ。

 武豊騎手は万全を期しての本日1鞍。あれだけ乗りたがりの武豊騎手が、あえて1鞍に絞ってきたのはまさに"一頭入魂"に他ならない。

■【調教動画】2023年 有馬記念|JRA公式

 というわけで、筆者の買い目はこちら。BOXで狙いたい。

◎アイアンバローズ

〇ジャスティンパレス

▲タスティエーラ

△プラダリア

△ドウデュース

3着固定 スターズオンアース

 勝っても負けても、最後は笑顔になれるよう、イブ有馬を一喜一憂しながら楽しみたい。

【参考記事】

・有馬記念のアレは?岡田監督、粗品、鷲見アナ、イナリワン宮司の予想は? 有名人予想 #専門家のまとめ





ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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