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ラヴズオンリーユー、日本馬で初の米エクリプス賞を受賞

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
ブリーダーズC優勝時のラヴズオンーユーと川田将雅騎手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 先日、引退したラヴズオンーユーが2021年度エクリプス賞(牝馬芝部門)を受賞した。エクリプス賞はアメリカのJRA賞に相当する年間表彰である。

 日本馬のエクリプス賞受賞は史上初の快挙。ちなみに、アメリカンオークスを優勝したシーザリオが最終候補にノミネートされたことがあったが受賞には至らなかった。日本関連では木村和士さんが2019年に最優秀見習騎手賞を受賞しているが、馬の受賞はこれまでになかった。

■2021年ブリーダーズカップ フィリー&メアターフ 優勝馬 ラヴズオンーユー

 この日、矢作師は「一生でなかなか経験できることではないから」と授賞式会場である米サンタアニタパークに向かった。コロナ禍により未だ厳しい制限がある中での渡米だったが、その甲斐があったというものだ。

 矢作師は憧れの舞台で自らを落ち着かせるように左手で胸を押さえながら、英語によるスピーチを披露した。

「こんなに嬉しいことはありません。エクリプス賞、アメリカのメディア、全てのホースマンに感謝します。今日は日本競馬にとって歴史的な一日になります。」

 そして、僚馬でありエクリプス賞にノミネートされながらも受賞を果たせなかったマルシュロレーヌの名を出し「ラヴズオンーユーのベストパートナー」として感謝の言葉を贈り、選に漏れた彼女を称えた。

 こちらは受賞式後のインタビューの様子。

「本当にありがとう。本当にありがとう」と感謝の言葉を繰り返す矢作師。感無量、とはこのことを言うのだろう。

 日本にいるラヴズオンーユーのスタッフたちも大変喜んでいる。

 そして、また更なる高みを目指していく矢作芳人厩舎の今後の活躍を楽しみにしている。

■過去記事

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ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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