【桜花賞展望】白毛ソダシの完成度、横山典vs武の親子対決、血統馬の伸びしろに注目

白毛初のクラシック制覇を狙うソダシ(撮影:日刊スポーツ/アフロ)

 11日、阪神競馬場で桜花賞(GI、芝1600m)が行われる。今年もフルゲート18頭が参戦。白毛のソダシ、クリストフ・ルメール騎乗のサトノレイナス、メイケイエール騎乗の横山典弘騎手とアカイトリノムスメ騎乗の横山武史による親子の対決、ただいま絶好調の川田将雅騎乗のエリザベスタワーなどに注目が集まっている。

第81回桜花賞の枠順(筆者作成)
第81回桜花賞の枠順(筆者作成)

前日単勝1番人気はソダシ

 まず、オッズをみてみよう。前日発売の単勝1桁台は以下の3頭だ。

ソダシ 3.0倍

サトノレイナス 4.3倍

メイケイエール 6.3倍

 これに、アカイトリノムスメ、エリザベスタワーが続いている。その後、一夜明けて当日午前のオッズでは、この2頭が10倍前後を行き来しているが、以上5頭が人気を集めているのは確かだ。

ソダシは4か月ぶりの休み明けだが順調な仕上がり

 ソダシはデビューから4戦4勝。ソダシの特徴はなんといっても白毛で、これは祖母のシラユキヒメ、母ブチコから母子3代で受け継いだものだ。鹿毛等の有色から年を経るにつれて白くなっていく芦毛と違って、産まれた時から真っ白な白毛はとても頭数が少ない。ソダシは昨年、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)を制したが、これは白毛馬初のJRA・GI制覇だった。もしもソダシが桜花賞を優勝したなら、白毛初のクラシック制覇として歴史の残るだろう。

 ソダシの調整過程は順調だ。坂路を中心に入念に乗り込まれており、4か月ぶりの実戦となるが休み明けの不安は感じさせない仕上がりである。先行できてラストは長くいい脚が使えるという、いわゆる"王道"の競馬ができるだけに不安要素は少ない。強いて言うなら、ソダシは完成度が高い。それゆえに、まだまだ伸びしろがありそうな他馬との比較で、どれだけ桜花賞の時点での能力さがあるか、という点が気になる。とはいえ、桜花賞は実績のあるマイル戦ということもあり、軸としての信頼度は高いとみる。

■2020年阪神ジュベナイルフィリーズ(GI) 優勝馬ソダシ

馬体がパワーアップしたサトノレイナス

 クリストフ・ルメール騎手が手綱をとるサトノレイナスは桜花賞の出走メンバーの中でもひときわ将来性の高さを感じさせる1頭だ。2歳時と比べ、馬体は明らかにパワーアップしているし、まだまだ伸びしろを感じさせる。スタートはそれほど速くないが、終いの脚は確実だ。阪神ジュベナイルフィリーズではソダシにクビ差で負けたが、この4か月の成長度合いから逆転の可能性は十二分にあるとみた。

シンプルな馬装で挑むメイケイエール

 メイケイエールは今回、怪我のため休養中の武豊騎手から横山典弘騎手に乗り替わる。前走のチューリップ賞は折り合いを欠くところをみせたが、渋太く粘ってエリザベスタワーと2頭で1着を分け合った。馬が真面目過ぎて、一生懸命になりすぎる故の空回りのようだ。そこで、今回は矯正用に装着していたクロス鼻革という馬具を取り払い、シンプルな馬装で挑む。乗り替わりについては、陣営は鞍上の横山典弘騎手の感性に全幅の信頼を置いている。横山典騎手は気難しい牝馬を上手く扱うのがうまいので、どのようなスタイルでゴールまで導くのかにも注目だ。

■メイケイエールを管理する武英智調教師インタビュー

アカイトリノムスメと操る横山武史騎手に注目

 アカイトリノムスメは牝馬三冠のアパパネの娘である。未勝利戦から3連勝でクイーンカップを制し、その素質の高さを感じさせた。まだまだ成長途上であり、初の長距離輸送、初コース等課題も多いが、レースセンスの高さからこなしてくれるのはないか、とみている。

 また、鞍上は横山典弘騎手の三男である横山武史騎手が手綱を取る。横山武史騎手は2017年にデビュー。2020年に22歳で史上最年少で関東リーディングに輝いており、若手の超注目株だ。メイケイエールとの親子対決にも注目したい。

■2010年桜花賞 優勝馬アパパネ

絶好調・川田騎手が手綱を取るエリザベスタワー

 エリザベスタワーもまだ成長途上。牝馬らしからぬ雄大な馬格の持ち主であり、カイバ食いもよい。この中間、陣営はよりコントロールしやすく仕上げるかを課題として取り組んでいるが、概ねその狙いどおり改善はできているとのことだ。

 管理する高野友和調教師は先週の大阪杯(GI)をレイパパレで勝っている。鞍上の川田将雅騎手はこのところノリにのっており、毎日杯(3月26日、シャフリヤール)、高松宮記念(3月27日、ダノンスマッシュ)、大阪杯(4月4日、レイパパレ)、阪神牝馬S(4月10日、デゼル)と3週連続で重賞を制している。人馬ともにいい波がきていいるので、それに乗ってみてはいかがだろうか。

■エリザベスタワーに騎乗する川田将雅騎手インタビュー

繊細な3歳牝馬、本番での馬体維持に注意

 クイーンカップ2着のアールドヴィーヴルはまだレースぶりに幼さが残るが、その分、伸びしろもあるといえる。前走は馬体18キロ減。デビュー戦で余裕を残していた分大幅な馬体減になったとはいえ、前走で428キロと細身である。この中間は特に細くなりすぎた印象は受けなかったが、この時期の牝馬はより繊細である。レース当日、馬体が細くなりすぎていないかはチェックしておきたい。

 九州産馬ヨカヨカは最終追い切りは計測エラーで数値は出ていないが、素軽くいい走りだった。ホウオウイクセルは優勝したフラワーカップから中2週のローテーション。こちらも細身の牝馬なので、レース当日に馬体の状態を注視したい。

■2020年 第80回桜花賞 優勝馬デアリングタクト