子どもの自殺ピークは8月下旬、保護者ができる対策は

子どもが悩み自殺を図るのは長期休暇明けが多い。保護者は注意が必要だ(写真:アフロ)

最近、夏休み明けになると子どもの自殺対策キャンペーンが行われている。目にしたことがある人は多いだろう。

内閣府の「平成27年度版自殺対策白書」で、18歳以下の子どもの自殺が一年のうちどの日に多いかを調べたところ、学校の長期休暇明け直後に子どもの自殺は増える傾向にあることがわかった。教員との不和やいじめなど、学校での様々な問題が自殺の原因になっていると考えられるのだ。

最近はこれに対して、様々な対策が練られている。9月1日に合わせ、自殺防止団体などが「つらければ学校を休んで」などのメッセージを発表したり、著名人などがメッセージを呼びかけることが多い。昨年も樹木希林さんなどがメッセージを発表して話題となった。相談窓口である「チャイルドライン」なども、この時期は通常より遅い時間まで対応中だ。

自殺対策の現状とともに、自殺のピークに対する最新の見解、子どもの様子に気づく方法についてもご紹介したい。

SNSでのいじめに気づくには

文部科学省は、8月下旬から9月上旬にかけて自殺が増える傾向にあることに合わせ、小中高校等に対して取り組み強化を求めている。ところが、以前のネットいじめは学校裏サイトなどネットパトロールで見つけられる場で行われることが多かったが、今はLINEなど検索対象とはならず外部から気づきづらいところで起きることが増えている。

残念ながら、LINEなどで起きるいじめなどを確実に見つけるための有効な方法はない。普段から子どもの様子をよく見ておき、発言や行動などの変化に気を配ったりするしかないだろう。一番確実なのは、子ども自身から相談される関係性を築いておくことだ。「何があっても味方になるから、困ったことがあったら絶対に相談して」という気持ちを、しっかりと言葉に出して伝えておいてほしい。

また、子どもの親しい友人などと普段から交流しておき、情報をもらえるようにしておくことも有効だ。子どもの検索履歴の変化や、Twitterなど見える場での発言、LINEのタイムラインでの様子などに気をつけておくことも必要ではないだろうか。

SNSでの悩み相談は有効

SNSを使ったいじめが問題視されているが、逆にSNSをいじめなどの相談窓口に活用する動きが強まっている。3月の自殺対策強化月間に13事業者がLINEやTwitterなどのSNSで相談を受け付けたところ、年齢が判明した相談者の8割以上が未成年と20代の若者であった。

子どもたちは普段、SNSでコミュニケーションをとることが多い。これまでの相談窓口は電話やメールで受け付けるものが多かったが、SNSで受け付けたところ寄せられる数が大幅に増加した。SNSで相談できるなら悩みが言えるという子もいるだろう。現在も厚労省のサイトでSNSでいじめ相談を受け付けている事業者を公開しているので、子どもたちに存在を教えてあげてほしい。

ピークは「8月下旬」子どもの様子にご注意

自殺総合対策推進センターが昭和48年度から平成27年度に小学校から高校までの学校に通っている年齢の子どもの自殺日を調べ直したところ、夏休みから夏休み明けを見ると、直近10年では8月下旬に自殺のピークがあることがわかった。

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最近は、以前に比べて8月下旬から学校が始まるところが増えている。つまり、やはり子どもの自殺は学校が始まる時期と関連性が高いと見るべきだろう。自殺につながってしまってからでは遅い。8月下旬の今頃から、子どもの様子に目を配り、声をかけたり、相談機関の存在を伝えたりすることが大切ではないだろうか。

●一般社団法人社会的包摂サポートセンター LINE相談窓口 @yorisoi-chat

●特定非営利活動法人BONDプロジェクト  LINE相談窓口「10代20代の女の子専用LINE」

●24時間子供SOSダイヤル(0120・0・78310)

●チャイルドライン(0120・99・7777、http://www.childline.or.jp/)

●子どもの人権110番(0120・007・110)

●子ども110番(http://www.kodomo110.jp/)

●よりそいホットライン0120-279-338(フリーダイヤル)