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宮崎サンシャインズ、ソフトバンク4軍に”歴史的1勝”!監督は元広島カープ投手「やっぱり長かった」

田尻耕太郎スポーツライター
宮崎サンシャインズの金丸監督(右)

 チーム創設1年目の宮崎サンシャインズが公式戦5試合目での初勝利を、福岡ソフトバンクホークス4軍戦で飾った。

 「ヤマエグループ九州アジアリーグ」の公式戦で対戦。前日までソフトバンク3軍を相手に連敗していたが、この日は試合中盤に打線が活発に得点を重ねると、先発した佐々木諒太投手が7回2失点と力投した。

【4月3日 ソフトバンク4軍交流戦/ヤマエグループ九州アジアリーグ公式戦 タマスタ筑後 512人】

宮崎     ‘000013100 5

ソフトバンク ‘000101000 2

【投手リレー】

(宮)◯佐々木、力丸、S江口

(ソ)アルメンタ、●小林、瀧本、佐藤琢、内野

【本塁打】

(宮)藤原 (ソ)石塚、伊藤

【スタメン】

(宮)7青松 6藤川 8平湯 3藤原 D田中 5筒井 2宮下 4福田 9梶山

(ソ)8シモン 4伊藤 9居谷 5石塚 D吉田 7佐藤航 2加藤晴 3佐久間 6山下

【戦評】

 宮崎は1点を追う五回、9番・梶山の適時二塁打で同点。そして六回、1アウト二、三塁から7番・宮下が右翼線に2点二塁打を放って勝ち越した。さらに梶山が2打席連続タイムリーで追加点。その裏に1点を返されたが、七回表には4番・藤原が左越えソロを放ち突き放した。

 先発した佐々木はソロ2発を浴びたが、1四球しか与えない丁寧な投球で若鷹打線を粘り強く抑えた。

先発した佐々木
先発した佐々木

 ソフトバンク四軍も今季誕生。本拠地初試合で試合前にはセレモニーも行われた。先発したアルメンタは3回無失点も、2番手の小林が6安打を浴びて4失点(自責3)した。

ソフトバンク先発のアルメンタ
ソフトバンク先発のアルメンタ

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宮崎・金丸監督「みんなを信じた結果」

初勝利を挙げて喜び合うサンシャインズの選手たち
初勝利を挙げて喜び合うサンシャインズの選手たち

 チーム初代監督を務める金丸将也監督は「5戦目で初勝利。やっぱり長かった」と安どの笑みを浮かべた。

 チームは公式戦で初の2桁安打となる11安打を放った。「今日の点数は全部打って取れた。みんなを信じた結果です」と打線の奮起を喜び、先発した佐々木の力投も「そこにつきます」と絶賛した。

 佐々木は3月19日の北九州下関フェニックス戦(都城)にも先発し5回1失点と力投したが、92球を費やした。金丸監督は「相手の粘りがすごかった。前の試合から時間が空き、もっと楽にアウトを取れるやり方などもあるんじゃないかとみんなで探したり、チームとして結束する良い時間になりました」と喜びの言葉が止まらなかった。

金丸監督は元広島カープのピッチャー

 金丸監督は宮崎県出身の36歳。現役時代は左投手で、社会人・東海理化から2010年ドラフト4位で広島東洋カープに入団して3年間プレーした。一軍登板はなかった。

 引退後は野球から離れていた。久しぶりにユニフォームに袖を通し、「やっぱり悔しくて眠れなかった。自分の采配を振り返っていたら朝を迎えていた」と話し、「ようやく眠れます」と笑った。

 初勝利の相手はソフトバンク。四軍とはいえ「NPBに勝てた。すごく大きな一歩。自分たちでも食らいつけば戦える」と選手たちの成長を期待し、「接戦で勝つのがサンシャインズの野球。宮崎の皆さんにも勝利を届けたい」と次戦以降のチームの成長にも期待を寄せた。

 次戦は7日(金)からビジターで大分B-リングスと3連戦。ホームでは14日(金)からアイビースタジアムに大分B-リングスを迎えて3連戦を行う。

(※写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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