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【ホークス新人名鑑・Q&A】2位大津亮介、十種以上の変化球を操る「他人が出来ないことをやりたくなる」

田尻耕太郎スポーツライター
入団発表に臨んだ際の大津亮介投手(筆者撮影)

 大津亮介投手。背番号26。志免中央小学校(志免ブラザーズ)~志免中学校(宇美スターズ球団)~九産大九州高校~日本製鉄鹿島。右投左打。福岡出身。177cm、70kg。

 力感の無いフォームから伸び上がる直球で打者を差し込むのが特長。カーブ、チェンジアップもレベルが高く、緩急が使え、先発もセットアッパーとしても期待ができる。

 特技はスポーツ全般。好きな食べ物はラーメン、もつ鍋。嫌いな食べ物は特になし。好きな言葉や座右の銘は「平常心」。

【一問一答】

――秋季キャンプを見学に訪れた。

「(ブルペンでは)やっぱり力強いボールだったし、ミットの音もすごく響いていた。違うなと思った」

――全体的にどう感じた?

「みんな体が大きかったんで、自分も少しずつ体を大きくしていかないといけないとわかってたんで、よりプレッシャーというか刺激になりました」

――自身の強みは?

「細い体から想像つかないようなボールを投げたい。バネだったり、伸びのあるボールを意識して、何か打者の手元で伸びるような真っ直ぐを投げられるように。これからも怪我をしない程度にトレーニングを積んでいきたいなと思う」

――好きな選手は山岡投手(オリックス)、大貫投手(DeNA)。まさに同じようなタイプ。

「自分がプロで誰と似てるか。自分の勝手な判断ですけど、山岡投手みたいなピッチャーが自分は大好きなんで。そうやって小さい体から想像もつかないボールを投げたり、曲げたり。そんなピッチャーになりたい」

――体を大きくはしたくない?

「あんまりないです」

――大貫投手と面識は?

「あります。社会人時代にかぶってないですが、今年のキャプテンが大貫さんと同級生で、その繋がりで。大貫さんにも自分の話は伝わっていたみたいで、そこから話や食事だったり」

――大貫投手、今年は二桁勝利。

「クライマックスも試合を見てました。生じゃないけど」

――どんな言葉をかけられた?

「初めて会ったときは『ほっそ!』って言われました。大貫さんも細いって聞いてたんですけど、それでも自分よりガッチリしていた。最初はスプリットの話を聞きました。自分の握りだったり考えを話したんですけど、大貫さんはまたちょっと違う握りで、違う意識されてた。参考になるなと思って、帰ってからブルペンで試したりして、連絡もした」

――今投げているスプリットは大貫さん直伝?

「それもちょっとあります」

”魔球”ワンシームに注目

――プロになるまでの転機は?

「今年4月のJABA静岡大会。大きく成長できた2試合の登板でした。そこで優勝してMVPをもらえたことで今年1年のいいスタートになった。その自信から変わったものがあった」

――得たものは?

「静岡大会では、去年の予選で負けてから練習してきたワンシームが一番ハマりました。自分が思うように打ち取れた2試合だった。新しい球種が増えた」

――どんな球種?

「カウント別で、自分で曲げ幅を変えてる。浅めから深めまで、横気味とか下気味とかも投げ分けてやってる。初球は少し動かすボールでゴロを打たせたり、追い込んだらちょっと変化を大きくしたり、スプリット気味のワンシームだったり。静岡大会は一番ハマりました」

――器用?

「自分では結構器用な方と思います」

親戚にJリーガー

――何種類の変化球を投げる。

「ワンシームは二種類です。小さいのと大きいので分けています。あとはスライダー、カットボール、チェンジアップ、ワンシーム、スプリット。スライダーとカットボールはカウントで使い分けをしている。その辺も自信はあります」

――細分化すると十種類以上の変化球?

「いやぁ(笑)。でも、今は伸びるカットと沈むカットを練習しています。(浮かび上がるような?)はい」

――研究熱心。

「好きですね。『何それ』って言われるのが好きなんで。他人ができないことをやりたくなっちゃう。新球と呼ばれるようなものを作りたいぐらい」

――先発希望?

「自分は先発のつもり」

――阪神の岩田投手(九産大九州高校時代の同級生)から連絡は?

「当日から連絡きて、決まってからも『びっくりした!』って連絡がきました」

――親戚に著名人は?

「サッカー選手で増山朝陽選手(大分トリニータ)。自分のいとこが結婚されたんで」

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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