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リーグ初代本塁打王、2年連続打点王の水本大志が自由契約に=九州AL・火の国サラマンダーズ

田尻耕太郎スポーツライター
火の国サラマンダーズを退団する水本(22年9月、筆者撮影)

 プロ野球独立リーグ「ヤマエグループ 九州アジアリーグ」は26日、火の国サラマンダーズ・水本大志外野手を自由契約選手として公示した。

 水本は左打ちのスラッガー。リーグ創設の‘21年シーズンに本塁打王(6本)、打点王(42打点)の二冠に輝き、リーグ初代タイトルホルダーとなった。しかし、NPB球団からドラフト指名はなく、1年目を終えた時点で野球から身を引くことも考えていた。

打撃3部門で好成績

 だが水本は「ずっと野球で生きてきた。やりきったと言えるのか、もっとやれることもあるのでは」と自問自答。その結果、独立リーガーとして今シーズンもプレーした。

 すると、成績を大きく伸ばした。今季は75試合出場で打率.320、16本塁打、67打点をマーク。2年連続の打点王を獲得し、本塁打数ではリーグ2位、打率でも同3位にランクイン。火の国サラマンダーズの主軸として活躍を続けてリーグ連覇、そして初の独立リーグ日本一にも大きく貢献した。

 念願のNPB入りに向けても「難しいのは分かっています。でも、やれることはやってきました。あとは時の運です」と話していたが、今秋のドラフト会議でもNPB球団からの指名はなかった。

 チームを去る水本だが自由契約公示であり、任意引退ではない。来季もどこかでユニフォームを着る可能性はある。魅力十分の長距離砲がどんな決断をするのか、注目したい。

水本大志(みずもと・たいし)

1997年7月24日生まれ、福岡県出身。身長183cm、体重94kg。左投左打。筑紫台高校から進んだ西南学院大学時代も九州六大学野球リーグで強打者として活躍し、社会人・熊本ゴールデンラークスに進んだ。このチームを母体とした独立リーグ化に伴い火の国サラマンダーズでプレー。

足のサイズも29cmといかにも大型スラッガーだが、今季13盗塁と積極的な走塁も持ち味だった。単独ホームスチールの離れ業を成功させた試合もあった

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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