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ホークス小久保二軍監督「座右の書としていた」。稲盛和夫氏を悼む

田尻耕太郎スポーツライター
ソフトバンク・小久保二軍監督(筆者撮影)

 8月30日、ウエスタン・リーグ公式戦で福岡ソフトバンクホークスはタマホームスタジアム筑後で阪神タイガースと対戦した。

ウエスタン首位攻防。鷹二軍敗れて「3差」に

【8月30日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1017人】

阪神     `300010300 7

ソフトバンク `410000000 5

<バッテリー>

【T】◯秋山(7勝3敗)、岡留、加治屋、S二保(2勝1敗10セーブ)――中川、藤田

【H】スチュワートJr.、田浦、松本、●笠谷(1勝2敗)、秋吉、高橋純――渡邉

<本塁打>

【T】井上8号

<スタメン>

【T】7糸井 6小幡 3ロドリゲス 9井上 8小野寺 5高寺 D高山 2中川 4熊谷

【H】4三森 7緒方 2渡邉 5リチャード 3黒瀬 8川村 D中谷 9笹川 6川原田

<戦評>

 ウエスタン首位攻防3連戦の第1ラウンドは首位に立つ阪神が制した。

 阪神は初回に井上の2ランなどで3点先取。そして4-5で迎えた七回表、ソフトバンク4番手の笠谷を攻め立てて1アウト満塁とし、高寺がセンターへ逆転タイムリーを放った。

 ソフトバンクは一回裏に黒瀬の2点タイムリー、川村の2点タイムリーで計4点を奪いすかさず逆転に成功。二回裏にも緒方の適時打ですぐに追加点を挙げたが、三回以降は中谷と渡邉が単打を1本ずつ放ったのみと攻撃が沈黙した。先発したスチュワートJr.は4回2/3を4失点。苦しい投球となったが、小久保裕紀二軍監督は「低めに投げようという意識は見えた」と話した。

実戦復帰した松本(筆者撮影)
実戦復帰した松本(筆者撮影)

 また、胃腸炎で離脱している松本が実戦復帰。1回無失点と安定した投球を見せた。

 両チームのゲーム差は「3」に広がった。(了)

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小久保二軍監督「今も肝に銘じている」

 小久保裕紀二軍監督が、90歳で今月亡くなっていたことが分かった京セラの創業者で同社名誉会長の稲盛和夫氏へ哀悼の意を表した。

 現役時代から「読書家」としても知られる小久保二軍監督。稲盛氏の著書からも大きな影響を受け、「自分の座右の書とした時期もありました」と振り返った。

「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」

 なかでも「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という言葉は長く大事にしている。

 いくら能力が高くても熱意が低ければ好結果は出ない。逆に、熱意に燃えているだけでもダメ。また、最も重要なのは「考え方」だという。他の2つの要素は〈0~100〉の指数を当てはめるのだが、「考え方」については〈マイナス100~100〉となる。つまり、マイナス思考となってしまった時点で、すべてを打ち消してしまうことになる。

 「自分の中で肝に銘じてやっています。それは指導者になった今も同じで、選手に話をするときの基本となっている。ご冥福をお祈り申し上げます」

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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