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開幕間に合うかも?「バナザードよりいい」ホークス藤本監督が新外国人に言及

田尻耕太郎スポーツライター
昨年はフィリーズでプレーしたガルビス(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 福岡ソフトバンクホークスの藤本博史監督が13日に行われた囲み取材の中で、まだ入国できていない新外国人選手たちについて言及した。

 藤本監督は「(入国は思ったより)ちょっと早まるような感じで聞いている」と話した。現在、政府は外国人の新規入国について原則禁止としているが、12日に岸田文雄総理大臣が「緩和に向けて検討」との趣旨の発言をしたことが各メディアで報じられている。球界周辺を取材する中でも、そのような話題が聞かれるようになっており、ペナントレース開幕までに新外国人選手がチームに合流できる可能性も出てきた。

投手は難しいが、野手ならば

 ただ、藤本監督は「投手は調整に時間が必要になる」と、昨季途中までホークスでプレーし安定感を発揮したコリン・レイ投手とメジャー通算52勝右腕のタイラー・チャドウッド投手については開幕アウトの見通しを示した。

 一方でメジャー通算109発を誇るフレディ・ガルビス内野手については「野手は20日間もあれば出来上がりますから。今も一日に200~300(球)ほど打っていると報告が来ています。入国者待機期間があるけど、彼がいる、いないの2パターンでメンバーは考えているところです」と明かした。

 そのうえでガルビスの打撃を「めちゃくちゃいい。絶対に日本に向いている打ち方ですよ」と絶賛。かねてより、藤本監督は南海・ダイエー時代にともにプレーしたトニー・バナザード内野手(1988年~1990年、通算308試合、打率.289、67本塁打、193打点のスイッチヒッター)が理想の外国人選手だと話していた。

 ガルビスも両打ち。そして「バナザードよりバランスがいい。タイミングがずれない。左打席も右打席もいいね。右だと足を上げず、左は足を上げて打つ。パンチ力があるし、(体勢が)泳ぎながらでも、ボールを拾うようにして打つこともできる。まあ良いところの映像しか見てないから蓋を開けてみたらわからないけど、楽しみですよ」と期待値はかなり高い。

現時点でレギュラー白紙

昨季前半はオリオールズにも在籍。メジャー仕込みの守備にも注目
昨季前半はオリオールズにも在籍。メジャー仕込みの守備にも注目写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ガルビスは複数ポジションを守れるが、本職は遊撃手。復活を目指す今宮健太は12日の紅白戦で「チーム1号」の本塁打を放ち、若手でも川瀬晃が元気な声を出し、社会人出身ルーキーの野村勇も軽快な守備と器用な打撃で好アピールを続けている。

 現状ではレギュラーは白紙。ただ、藤本監督は「ガルビスが出る場合、2番も面白い。そうなるとバントはないから攻撃的な野球になるね」と話したこともあった。

 まだ不透明な部分は多いが、ホークスにとってはまた一つ楽しみな話題が増えることになりそうだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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