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元ソフトバンク、DeNA藤岡好明が「現役復帰」兼任コーチで九州独立・火の国サラマンダーズに入団

田尻耕太郎スポーツライター
火の国サラマンダーズのロゴマーク(筆者撮影)

 プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」の火の国サラマンダーズは2日、チーム設立2年目となる来季のコーチングスタッフを発表した。

 投手コーチ兼選手には今季DeNAで二軍投手コーチを務めた藤岡好明氏が就任する。

 藤岡投手兼コーチは大阪府出身の36歳。宮崎日大高校からJR九州を経て、2005年大学・社会人ほかドラフト3巡目でソフトバンク入りした。同期には松田宣浩内野手や本多雄一現・ソフトバンク一軍コーチがいた。

「神様」稲尾を抜く、パ新人記録を更新

 右横手の変則フォームが特徴だった藤岡は、当時の王貞治監督のもと1年目から大車輪の活躍。セットアッパーの役割を任され、チームトップの62試合に登板した。これは当時、あの稲尾和久氏が保持していたパ・リーグ新人投手最多登板記録を塗り替えるものだった(現在はソフトバンク攝津、ロッテ益田の72試合)。戦績も5勝3敗1セーブ26ホールド、防御率2.60と安定していた。

 しかし、2年目以降は成績を落とし、2012年に39試合登板で防御率1.19と復調の兆しを見せるも、2013年オフに鶴岡慎也のFA移籍に伴う人的補償で日本ハムに移籍した。

ソフトBから日本ハム、そしてDeNAへ

 日本ハムでは2014年~2016年途中までプレーして計16試合に登板。1勝0敗2ホールドの成績だった。2016年開幕直後の3月末にDeNAへ金銭トレードで移籍。2019年には32試合に投げて防御率1.86と輝きを取り戻したこともあった。

 しかし、昨年の2020年限りで引退。通算成績は337試合登板、22勝16敗1セーブ57ホールド、防御率3.78だった。今シーズンはDeNAで二軍投手コーチを務めていたが、11月2日に退団が発表されていた。

 火の国サラマンダーズの馬原孝浩監督とはソフトバンク時代の同僚だった。再び戻ってきた九州でどのようなタッグで手腕を発揮するのか。

 また、1年のブランクを経て「投手」として現役復帰することも発表されている。その真意とは――。

 今日2日、熊本市内で開かれる就任会見で明らかになるだろう。

 そして、火の国サラマンダーズは今季選手としてプレーしていた西寿哉が選手兼任バッテリーコーチ、同じく猪口雄大が選手兼任内野守備・打撃コーチ、同じく瀬戸口樹が選手兼任外野守備・走塁コーチとも基本合意に達していることを明らかにしており、同じく2日に会見に臨む。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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