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ソフトバンク栗原陵矢が大台拒否?「199安打を目指す」理由とは【鷹の背番号「24」を継承】

田尻耕太郎スポーツライター
宮崎秋季キャンプ。長谷川コーチの見つめる前でロングティーを行う栗原(筆者撮影)

 ソフトバンクの栗原陵矢捕手が従来の背番号「31」から「24」へ変更することが14日、球団から正式に発表された。

 背番号24は今季まで現役だった長谷川勇也一軍打撃コーチがつけていた。

「長谷川さんに惚れたというか、僕が目指すべきところだと感じたので、自分から球団にお願いをしましたし長谷川さんにもお話しさせていただきました」

 同じ右投左打。現役時代は「打撃職人」「求道者」と呼ばれた長谷川コーチは質問をされれば惜しみなくアドバイスを送り、多くの若鷹たちに慕われていた。栗原もその一人。「目で見るな、体で感じろ。選球眼ではなく“選球体”で打て」と助言を貰ったことで才能を開花させ、チームを代表する打者の一人にまで成長した。

長谷川も輝いた首位打者&最多安打を狙う

 今季は自身初の143試合フル出場を果たし、打率.275、21本塁打、77打点と打撃主要3部門でいずれもキャリアハイの成績を残した。

 長谷川が背負った24番を継承するにあたり、栗原には明確な目標が出来た。それは長谷川が2013年に輝いた首位打者と最多安打のタイトルを獲ることだ。特に、その年に放った198安打は球団のシーズン最多安打記録だ。

「199安打を打ちたい」

 栗原は師匠超えを高らかに宣言した。

 だがしかし、ならば球団初の200安打達成を期待したいところ。我々報道陣からさらに質問が飛んだが、栗原は「いや、199本です」と笑顔で制した。

「長谷川さんよりも1本でも多く。1本超えられれば嬉しいです。今日(14日)のバッティング練習中にも話をして、長谷川さんが『首位打者獲ったぞ』と言われたので、『僕は199本打ちます』と言いました。長谷川さんの反応ですか? 笑っていました(笑)」

 200ではなく199にこだわる。それが栗原なりの敬意の表れだ。

性格は真逆・・・だけど

 また、長谷川の「24」を背負うことで、同じような熱さのこもったプレースタイルの継承も期待される。

「僕と長谷川さんでは真逆の性格なのかなということもありますけど、熱いプレーだったり、全力で駆ける姿というのは自分も真似しないといけない。そういう気持ちで頑張りたい」とも約束した。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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