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【日程発表】新監督のソフトバンク二軍、開幕戦は「3・19」に阪神戦。本拠地のタマスタ筑後で

田尻耕太郎スポーツライター
ソフトバンクのファーム本拠地、タマホームスタジアム筑後(昨年・筆者撮影)

 未来の球界スター候補たちが集うプロ野球・ファームの日程が明らかになった。1月27日にイースタン・リーグ公式戦(春季教育リーグも併せて発表)が発表されたのに続き、28日にはウエスタン・リーグ公式戦(同)の日程がNPB公式サイトに掲載された。

 また、開幕前には両リーグともファームのオープン戦にあたる春季教育リーグを戦うことになっている。公式戦開幕はウエスタン・リーグが3月19日(土)で、イースタン・リーグは1日遅い3月20日(土)の開幕となっている。

ソフトバンク二軍はウエスタン3連覇へ

 ソフトバンクは3月19日、本拠地・タマホームスタジアム筑後に阪神タイガースを迎えて開幕戦を行う。

 昨季2年連続でウエスタン・リーグ優勝を果たしたソフトバンクは藤本博史二軍監督(昨季まで三軍監督)が就任し、体制を新たにして今シーズンに臨む。昨年の若鷹は個人成績でもリーグ上位をほぼ独占した。投手では大竹耕太郎が最多勝(6勝)、最優秀防御率(2.53)、勝率(.667)と3部門でトップ。さらに杉山一樹が奪三振で1位(83個)だった。野手も三森大貴が首位打者(打率.323)に輝き、リチャードが本塁打(12本)、打点(47打点)で二冠を獲得した。

 もちろん、プロ野球は一軍で活躍してナンボの世界。ファームタイトルはそれだけ長くファームに身を置いた裏返しでもあり選手としても心中複雑なところだ。

 とはいえ、ファームの舞台で日頃の成果を発揮できなければ、表舞台での活躍など遠のくばかり。この勲章を足がかりに、今季は彼らにはPayPayドームで大いに暴れ回ってほしいところだ。

推し若鷹は3年目スラッガーの水谷

水谷は愛知県出身。島根・石見智翠館高校から2018年ドラフト5位で入団(筆者撮影)
水谷は愛知県出身。島根・石見智翠館高校から2018年ドラフト5位で入団(筆者撮影)

 また、今季のファームの見所に選手名を挙げるのは気が引けるが、まだ一軍実績ゼロの選手の中から推すならば今季3年目になる右打ち外野手の水谷瞬だ。入団1年目は主に三軍で公式戦出場は4試合、無安打に終わっていたが、2年目の昨季は50試合に出場して打率.250、4本塁打、15打点、5盗塁の成績を残した。

 シーズン当初は三軍だったが、自分の力で二軍公式戦出場のチャンスを手繰り寄せて終盤戦はほぼレギュラーに定着した。身長193センチ、体重87キロの大型野手でまだまだ伸び盛りの19歳(3月の誕生日で二十歳)。長打力がアピールポイントで、目標の選手はメジャーを代表する長距離打者のジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)。その理由を「日本人離れしているから」と入団発表で答えて、のちに「アメリカ人なんだから当たり前だろ」と総ツッコミにあった。

 昨オフから1月の自主トレは松田宣浩内野手に弟子入り。今オフも宮崎や久留米で共に汗を流した。ソフトバンク外野陣は球界屈指のハイレベルだが、競争に割って入るだけの素質の持ち主であることは間違いない。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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