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【ホークス育成新人File】城島氏の後輩捕手、育成6位居谷匠真

田尻耕太郎スポーツライター
明豊高校出身。今宮健太内野手の後輩にもなる。(筆者撮影)

 育成6位ルーキーの居谷匠真捕手。担当の岩井隆之スカウトは「強肩強打の好捕手。スイングスピードの速い打撃は長打力もあり、ミート力も兼ね備えている。スローイングも肩が強く、コントロールも良い。将来の正捕手を狙える逸材」と高く評価をする。

九州大会で九回2死から逆転三塁打

 生まれ育ったのは和歌山県だが、同郷である明豊高校の川崎絢平監督からの誘いで地元を離れることを決断した。それを機に本格的に捕手となった。明豊高校入学後は地道に下積み。2年生秋の新チームになってベンチ入りを果たすと、秋季県大会で優勝し九州大会にコマを進める。

 居谷の存在を強く印象づけたのがその秋季九州大会の準々決勝・沖縄尚学高校戦だった。3点ビハインドで迎えた九回、1点を返してなお2アウト満塁で打席へ。4球目の外角直球を思いっきり叩くと、右中間深くに打球が弾む逆転3点三塁打となった。「それが高校時代の一番の思い出です」と居谷も目を細めた。

城島氏、甲斐捕手に憧れる18歳捕手

 憧れは高校の大先輩にあたる城島健司・現球団会長付特別アドバイザーと、育成から這い上がった甲斐拓也捕手だ。

「城島さんのプレーは動画で見ます。メジャーリーグ時代にクロスプレーで突進してきたランナーを跳ね返していた。それがすごくカッコよかった。そして、甲斐さんは憧れの選手。一日でも早く追いつけるように頑張りたい」

 持ち前の打撃の勝負強さに磨きをかけるとともに、捕手としてはこれからどんどん経験を積んでいきたいところ。その意味では三軍制のソフトバンクは実戦機会が多く、居谷にとって最高の環境といえる。

居谷匠真(いたに・しょうま)

 2002年12月30日生まれ、18歳。和歌山県出身。O型。右投右打。山崎小学校時代は山北フェニックス、岩出中学校時代は岩出ボーイズに所属。高校は大分県の明豊高校に進学し、2020年育成ドラフト6位で入団。背番号は129。

 野球は小学校3年生の時に父に勧められて始めた。将来の夢は日本を代表するキャッチャーになり、億プレーヤーになること。タイトルで最も欲しいのは「三冠王」と頼もしい。好きな食べ物は肉。苦手な食べ物はしいたけ。好きな言葉は「夢叶うまで挑戦」「有言実行」。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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