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【ホークス育成新人File】3位・桑原秀侍は投手でプロ入りも、スカウトは「二刀流」でも評価

田尻耕太郎スポーツライター
高い野球センスに期待が膨らむ(筆者撮影)

 育成3位ルーキーの桑原秀侍投手。担当の岩井隆之スカウトは「投げっぷりがいい」と評価し、「将来的には森唯斗投手のような度胸で投げる抑えをやってほしい」と期待を寄せる。

 最速150キロに迫るストレートが一番の魅力。さらにスライダーとフォークにもキレがあり、「打者を困惑させる投球」(岩井スカウト)。神村学園高校での3年生夏の鹿児島県大会では16.1回を投げて被安打わずか2本、与四死球は1つでの無失点と快投を見せた。

目標は千賀。スカウトは森タイプと期待

 桑原自身は「千賀投手のようなピッチャーになりたいです。チームのエース的存在になりたい。タイトルで最も欲しいのは最優秀防御率」という希望を抱いている。

 その一方で岩井スカウトは「スイングスピードの速いスイングは打者として十分可能性を秘めている。センスのいい二刀流選手」とも評す。

 桑原は遊撃を守れる内野手、そして外野手としても活躍。高3夏の県大会準決勝の樟南高校戦では先発して8回途中無失点と快投した一方で、決勝の国分中央戦には「3番遊撃」で出場して夏の大会4発目となる右中間最深部への特大アーチを放ってチームを優勝に導いた。

 類まれなる高い野球センスは折り紙付き。「まずは体づくりをしっかりしたい」と桑原も言うように、ソフトバンクの育成環境の中でその才能がさらに磨かれることに期待をしたい。

桑原秀侍(くわはら・しゅうじ)

 2002年5月29日生まれ、18歳。熊本県出身。A型。右投右打。泉ヶ丘小学校時代は中島サンダースに、湖東中学校時代は熊本中央ボーイズに所属。ボーイズ日本代表として中3夏には世界大会に出場した。高校は鹿児島県の神村学園高等部に進学し、2年生夏に甲子園出場。昨夏は県大会で優勝を果たした。2020年育成ドラフト3位で入団。背番号は124。

 性格は「普段は人見知り。試合では負けず嫌い。長所は几帳面」。好きな食べ物は寿司と肉。嫌いな食べ物は特になし。学生時代のニックネームは「しゅうざむらい」「さむらい」。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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