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ソフトバンク工藤監督が自主トレ視察。3位新人右腕に「うちにいないタイプ」

田尻耕太郎スポーツライター
工藤監督の見守る前でピッチングを行った津森投手(筆者撮影)

工藤監督、今季初の筑後視察

 独特な投球フォームから放たれるボールに、工藤公康監督の目もくぎ付けとなった。

 27日、工藤監督をはじめとした多くの首脳陣が筑後市のHAWKSベースボールパーク筑後を訪れた。工藤監督は年明け初の自主トレ視察。打撃練習を再開した柳田悠岐の動きに目をやったり、グラム自主トレで真っ黒に日焼けをした甲斐野央と挨拶を交わしたりした中、新人合同自主トレに励む12名のルーキーたちの動きはやはり気になっていたようだった。

 その中で、ドラフト3位入団の津森宥紀と育成2位入団の大関友久が工藤監督らの見守る前でブルペン投球を行った。

 津森は右横手の変則フォームからの投球を披露。かつてヤクルトの守護神だった林昌勇(イム・チャンヨン)に憧れる右腕だが、キャッチボールの姿を見ると限りなくアンダースローに近いところから投げていた。「それくらいで投げたほうが感覚がいい」。ブルペンでは33球を投じた。最速149キロを誇るストレートだけでなく、「勝負球」と話すスライダーに加えて、本人いわく「チェンジアップとシンカーの中間のようなボール」という特徴のある球種も投げ込んでいた。

ルーキーのキャンプA組は?

 工藤監督は「いい感じのボールを投げ込んでいた。うちにいないタイプの投手だし、投げっぷりも良かった」と頷いた。明日28日に監督・コーチ会議がヤフオクドームで行われる。津森を含め、今年の支配下ルーキーは1位の佐藤直樹、2位の海野隆司、5位の柳町達と大学・社会人出身選手が多いだけに、どれだけの選手にA組キップが与えられるのか注目される。

 また、工藤監督はほとんどの選手と今年初顔合わせとあって「それぞれが自分の体と向き合って、考えながらトレーニングを行ってきたと思う。笑顔で挨拶に来てくれた選手もいたし、今季にかける思いが表情に出ていた選手もいました。楽しみです」と今週末に迫ったキャンプインへ、気持ちが高ぶっているようだった。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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