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イケメン新人の板東湧梧、広島ファーム0封で先発ローテ入りへ意欲

田尻耕太郎スポーツライター
「目標は10勝できる投手」と話す(筆者撮影)

3月5日、福岡ソフトバンクホークスのファームは教育リーグで広島カープのファームと対戦した。

大本がサヨナラ弾

【3月5日 教育リーグ タマスタ筑後 642人】

広島     000000010  1

ソフトバンク 000010001× 2

<バッテリー>

【C】九里、薮田、ケムナ、長井、横山――白濱

【H】板東、二保、加治屋、松田遼、岡本健、渡邉雄、泉――栗原、九鬼

<本塁打>

【H】大本

サヨナラ弾を放ってチームメイトに祝福される大本(背番号125)・筆者撮影
サヨナラ弾を放ってチームメイトに祝福される大本(背番号125)・筆者撮影

<戦評>

 3年目大砲候補の大本が右翼へサヨナラ弾を放った。広島5番手横山の甘い球を見逃さずに振り抜いた。昨季は3軍で4番を打ち、スカウトからも「大学の頃の柳田と比べると良いぞ」と声を掛けられており、支配下登録へ向けてアピールするプロ3年目で良い一発を放った。

 投手陣では先発の板東が3回無失点。キャンプはリハビリ組だった加治屋が復帰2試合目のマウンドに上がり、先頭打者に二塁打を許したが無失点に抑えた。同じく故障からの復帰を目指す岡本健は1回2奪三振無失点。1四球を許したが、低めに伸びる直球や縦に曲がるスライダーの切れが良く状態の良さをうかがわせた。(了)

プロ入り後初めての先発に「緊張した」

 ドラフト4位ルーキーの板東湧梧投手が先発した。現在も1軍に相当するA組だが、先発機会の少ない若鷹数名とともに、この日の教育リーグ・広島戦(タマスタ筑後)に参加した。

 キャンプ中の実戦でもリリーフ登板のみで、社会人時代以来のまっさらなマウンド。「緊張しました」と苦笑いを浮かべたが、「やっぱり僕は先発をしたいと思っているので嬉しかったですね」と白い歯をこぼした。

 広島のファームを相手に3回を投げて2安打を許したものの危なげないピッチング。無失点はもちろん無四球の内容も光った。しかし、板東自身は不満顔だ。「四球はなかったけど、カウントを悪くした場面はある。僕の中では納得できる投球ではありませんでした。収穫はフォークをしっかり使えたことくらい」と表情は冴えなかった。

一軍ローテを見据えるからこそ

 ただ、それもあくまで一軍でのローテ入りを見据えてのこと。直球はコンスタントに140キロ台をマークして最速は145キロまで出た。「長いイニングを投げてゲームメイクをするタイプ。短い回よりもそっちの方が力を発揮できるタイプだと思っています」。鳴門高校時代には3年春のセンバツで2試合、ベスト8入りした夏は4試合、甲子園のマウンドをたった一人で守り抜いた。スタミナもある投手だ。

 ジャニーズ系の顔立ちで活躍すれば女性人気が沸騰することは必至。6日からは再びA組に合流して、開幕一軍入りを目指してアピールを続けていく。今後の起用法についても注目だ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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