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ソフトバンク岩嵜翔、手術後初めて打者に投げた!146キロを計測

田尻耕太郎スポーツライター
術後初、約5か月ぶりにマウンドで打者へ投げた

5か月ぶりに打者へ

 約5か月ぶりに打者に投げた。

 4月12日の右肘手術から復帰を目指している岩嵜翔投手が、17日の午前、HAWKSベースボールパーク筑後の第二球場で打撃投手を行った。

 三軍の増田珠内野手と大本将吾外野手を相手に計27球。ゲーム同様の1打席ごとの対戦形式で、マウンド前にL字のネットも置かず、実戦にかなり近い形でマウンドに上がった。また、当初は室内練習場を予定していたが、岩嵜が「室内だと球が速く見えたりする」と自ら屋外を希望して行われた。

 大本への1球目に球場表示で146キロを計測。カーブ、フォーク、スライダーと持ち球もひと通り投げた。計7打席の結果は以下のとおり。

大本  三飛

増田  左飛

大本  左飛

増田  中飛

大本  中飛

増田  三ゴロ

大本  二ゴロ

 マウンドを降りた後の岩嵜は、手応えについて「5か月ぶりの実戦(形式)なので、何とも言えない。何かテーマを持ってというより、まずはマウンドに立って打者を相手に投げることだけを考えていました。大事なのは翌日の反応だと思っています」と話した。

「翌日の反応」重視も、順調なら次は試合

帽子を取ってマウンドを降りる岩嵜
帽子を取ってマウンドを降りる岩嵜

 復帰について先日も「焦ってないと言えばウソになる」と話していた。「今年中に一軍で投げることを目標に調整を行っています」と、来季以降に影響が出ないよう注意を払いながらもペースを上げている。

「ひと安心という気持ちはまだない。翌日の反応を見て」と慎重な構えだったが、仮に順調ならば次のステップはファーム戦のマウンドを想定している。

「たとえばポストシーズンで、大事な場面で投げさせてもらおうと思うのならば、レギュラーシーズンのあいだに復帰してアピールをしておかないといけない。最後の12連戦中に戻れるのが理想です」

 西武に連敗を喫して苦境に立ってこそいるが、逆転優勝の目はまだ残されている。当然その先には日本一を目指す戦いが待っている。背番号17の右腕に「打者に投げられたことで、また前に進めた」と明るい表情も戻ってきた。

(文中写真は筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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