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2軍で防御率1.02のソフトバンク野澤、来年1月はオリックス比嘉に自主トレ弟子入りへ

田尻耕太郎スポーツライター
ソフトバンク野澤。来季は2桁背番号奪取なるか(撮影:筆者)

今季2軍戦ではチーム最多タイ42試合登板

 育成枠ながらプロ2年目の今季は2軍公式戦でチーム最多タイの42試合に登板。2勝1敗1セーブ、防御率1.02の好成績を収めたソフトバンクの野澤佑斗。

 惜しくも支配下入りはならず迎えたこの秋は「体力面の強化が課題」と話し、特にランニングメニューでは「誰にも負けたくない」と常にトップに近いタイムを計測している。

 3年目の支配下登録、そして1軍デビューに向けて来年1月の自主トレを、オリックスの比嘉幹貴らと行う方針であることを明らかにした。

「同じ右横手。ホークスにもなかなかいないタイプなので、話を聞いてみたいと思っていました。高校の先輩の紹介で実現することになりました」

「ギータさんと同じグラウンドで」

 比嘉は‘13年に59試合。‘14年には62試合に一軍で登板し、この年には防御率0.79という驚異的な成績を残した。その後右肩の手術を行うなどして苦しんでいるが、今季も含めて一軍のマウンドには立ち続けており、野澤にとっては学ぶべきところだらけの存在となるのは間違いない。

 野澤は「今年の成績は財産の1つになる」としながらも、「もっといい成績を残さないと支配下入り、そして1軍で勝負は出来ない」と強く意気込んでいる。

「内容、精度も高めていかないといけません。左も右も抑えないといけませんが、僕のようなタイプは右打者を100%抑えないといけない。 そのためには内角を突くコントロールの向上。ワンランクじゃなく、もっともっと上を目指してやっていかないといけないんです」

 今春のキャンプではB組調整だった柳田悠岐と同部屋だった。親交を深め、シーズン中も「まだ上がって来んのか?待っとるぞ」などと何度も連絡をもらったという。

「ギータさんがバックで守る中、マウンドで投げたい」

 その夢は、自分の力で掴み取るしかない。勝負の3年目へ、日々が大事なオフとなる。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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