Yahoo!ニュース

ホークス森唯斗がオールスターに緊急初出場! 同僚のバリオスが辞退

田尻耕太郎スポーツライター
「マツダオールスターゲーム2015」第1戦が行われる東京ドーム(写真:アフロ)

バリオスに代わり、急遽夢の舞台へ

16日、「マツダオールスターゲーム2015」(7月17日・東京ドーム、18日・マツダスタジアム)の出場選手変更がに発表された。

パ・リーグ中継ぎ部門でファン投票1位で選出されていたバリオス投手(福岡ソフトバンクホークス)に代わり森唯斗投手(福岡ソフトバンクホークス)が出場する。プロ2年目右腕の森はオールスター初出場となる。

6月には球団タイの7連続K

最速150キロを超えるストレートが魅力の右腕。ただ、それ以上に高評価なのが、「よし!」と声を張り上げながら投げ込む投げっぷりの良さ。6月10日の阪神戦(ヤフオクドーム)では7者連続奪三振の離れ業をやってのけた。なおこれは、ホークスでは和田毅(2003年5月6日オリックスブルーウェーブ戦、4回3アウト~6回3アウト)、大場翔太(2008年4月5日マリーンズ戦、1回3アウト~3回3アウト。この試合の16奪三振もまた球団記録)、杉内俊哉(2011年10月8日バファローズ戦、2回1アウト~4回1アウト)に並ぶ球団4人目の記録だった。

今季29試合に登板して4勝0敗2ホールド、防御率1.35の好成績。しかし、ルーキーイヤーには「7回の男」に定着し『勝利の方程式』を担った右腕はホールド数の少なさから「今季はあまりチームに貢献できていない」と悔しさを滲ませたこともあった。それでも、4つの白星のうち3勝は7月以降にマーク。接戦の場面でマウンドを任されることが増えた証しでもある。

「7回の男」へ返り咲きだ!

なお、開幕から『8回の男』として”奮投”してきたバリオスは、規定により球宴明けの後半戦開始から10試合に出場することが出来ない。現在は『8回五十嵐、9回サファテ』がホークスの必勝パターンとなっている。

7回のマウンド――ここ最近中継ぎで好投する寺原隼人をはじめ、実績十分の森福允彦やここまで5勝の二保旭らと争うことになるだろう。「ソコ(勝利の方程式)は絶対に投げたい場所。だけど、僕は今できることを一つ一つやっていくしかない」と決意を話していた森が、初出場する夢の球宴をきっかけに一気に浮上するだろうか。

バリオスは「右肩関節周囲炎」

また、バリオスは先日までファーム調整し1軍に昇格したばかりだった。不調のためと伝えられていたが、NPBから発表されたオールスター出場辞退理由により「右肩関節周囲炎」だったことが明らかになった。今季は日本タイ記録の17試合連続ホールドを記録するなど、リーグ3位の20ホールドを挙げている右腕の状態も心配される。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

田尻耕太郎の最近の記事