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G菅野キラー健在! 1番抜てきに応えた安部友裕が広島カープの救世主になる

田尻耕太郎スポーツライター

今季初出場で1番スタメン

【4月9日 カープ1-0ジャイアンツ マツダスタジアム】

開幕ダッシュに失敗した赤ヘル軍団に、起爆剤となりそうな存在が現れた。8年目内野手の安部友裕(福岡県出身、福岡工大城東高)だ。今季初出場で「1番三塁手」に抜てきされると3安打猛打賞の大活躍。初回には両チーム唯一の得点となるホームを踏んだ。

ようやく巡ってきたチャンスを逃さなかった。7日に1軍登録されるも2試合出番なし。それがこの日、いきなりのスタメン1番での出場だ。相手先発、巨人のエース菅野智之との相性を考慮されての起用だった。2年前のシーズン、菅野に対して13打数6安打(打率.462)、1本塁打、1四球と打ちまくっていたのだ。また、今季2軍では15打数8安打(打率.533)。開幕2軍でも腐らずに必死にアピールしたのが実を結んだ。

安部、菊池、丸「89年トリオ」

2013年には自己最多の75試合に出場するも、昨季はわずか3試合出場。同じ1989年生まれの菊池涼介の台頭で出番を失った。また、カープには梵英心や木村昇吾、小窪哲也、堂林翔太ら内野手にライバルが多い。昨年はファームで打率3位(.308)、盗塁王(26個)という数字を残しても簡単には1軍に上がれない厳しい状況がある。

だが、2007年高校生ドラフト1巡目入団の意地がある。この日、1番安部、2番には菊池、そして3番には丸佳浩が座った。いずれも同級生。丸は同じ高卒8年目である。球界の主役を張るのは1つ上の「プラチナ世代」(田中マーくん、マエケン、坂本勇人、柳田悠岐ら)だが、巻き返しを図る広島カープのキーパーソンたちは1989年世代だ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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