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カブス和田毅、ラッキー”5回”完封! 但し試合中断時間にはびっくり…

田尻耕太郎スポーツライター

5回コールドで珍記録

8月20日(現地時間19日)、カブスの和田毅投手が“ラッキー”な形でメジャー初完封勝利を飾った。これで今季3勝目(1敗)をマーク。

和田はカブスの本拠地、リグリー・フィールドで行われたジャイアンツ戦に先発。5回までに6安打を浴びながらも四死球は1つも与えない内容で、5つのゼロをスコアボードに並べた。味方打線が初回に3番・リゾが29号2ランを放って先制。後攻のカブスが2対0とリードし、5回裏の攻撃を迎えたところで天候不良で試合は中断となった。

試合はそのままコールドゲームとなり成立。和田の登板は5イニングだが、試合を1人で投げ切っており“完投”“完封”扱いとなるため、いずれもメジャー自身初を記録した。

なお、和田はホークス時代(実働9年、通算107勝)に通算8度の完封勝利をマークしている。シーズン最多は2006年の3完封。

日本にはない、なが~い中断時間

ところで、日本のプロ野球では悪天候などで中断となった場合、原則30分ほど様子を見て回復の見込みがないなどと判断すればその時点でコールドゲームが宣告されることが多い。だが、メジャーはひたすら待つ。この日の試合は現地午後7時5分に開始され、午後8時45分に中断。コールドゲームが宣告されたのはそれから4時間34分も経った、日付が変わった午前1時19分だった。

ちなみに、メジャー史上、最も終了時間が遅かった試合が1993年7月2日~3日に行われたフィリーズ対パドレスの午前4時40分だが、この日はダブルヘッダー開催だったにもかかわらず、第1試合途中に降雨で5時間54分も試合が中断したという記録がある。その後に再開し、第2試合が終わったのが翌日の明け方だったのだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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