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先着10万人! コカ・コーラ自販機サブスクはお得? 実際に試してみた

山崎俊輔フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP
コカコーラを毎日飲めるサブスク開始。お得さはどうか。(画像はホームページ)

定額利用のサブスクがコカ・コーラ自販機に登場 先着10万名!

定額課金でサービスを利用し放題になるサブスクリプションサービスが普及しています。AmazonプライムビデオやNetflixで動画を見ている人はまさにこれですし、iTunesMusicなどでYOASOBIの曲を聞いていた人もサブスク利用者です。

サブスクの便利さはその「定額」にあります。アニメやドラマを100時間見た人も、3時間しか見なかった人も料金は同額です。つまり、ヘビーユーザーほどお得になります。一方で利用率が落ちているのに放置してしまうリスクに注意が必要です。

そんなサブスクモデルに、食品関係でも参入がいくつかあります。コーヒーや日本茶のサブスクをやっているお店が話題になったり、焼肉や生ビールのサブスクなどで常連客を囲おうとするお店もあります。

そんな中、4月12日に「コカ・コーラ自販機のサブスク」が発表されて話題を集めています。しかも「先着10万名、しかも5月までは半額」というモデルです。

早速、試してみましたのでレポートしてみます。

コカ・コーラホームページ Coke ON Pass

コークオンアプリから登録 クレカかApplePayを登録

基本的なルールはこうです。

  • 月額2700円(税込み)を毎月払う
  • 1日1本自販機でドリンクをゲットできる
  • 同日内の2本目は有料、翌日への権利持ち越しもなし
  • ドリンクの種類はどれでも選べる

さらに今月と5月は半額キャンペーンになっており、月1350円です。ちなみに月途中に加入した場合は日割りした金額を引かれます。

登録設定はコークオンのアプリから行います。iPhone向け、Androidスマホ向けどちらもリリースされています。このアプリは、対応自販機でドリンクを買うとポイント(スタンプ)が貯まるアプリです。ウォーキング目標を達成するとスタンプが入手でき、無料チケットをもらえるお得なアプリでもあります。また、キャッシュレス決済にも対応しています(スマホに設定済みの電子マネーやQRコード決済と連動させる)。

このアプリ上でサブスクの設定画面に移動、クレジットカードを登録する、もしくはApple Payを連携させて課金すればOKです。実際にやってみましたが、簡単に登録の完了まで進みました。

なお、クレカ連携をする関係か年齢制限が設定されていて、20歳以上となっています。残念ながら毎日コカ・コーラを飲みたいであろう中高生は利用できません。

引き換えはアプリから 検索してみると対応自販機は多い

初期設定がすめば、その日からすぐ利用ができます。実際に対応自販機に行ってドリンクをゲットしてきました。

対応自販機にアプリを起動しスマホを近づけるとアプリと自販機が接続され、自販機に並べられているドリンクの一覧がスマホ画面に表示されます。好みのドリンクをスワイプすると、ほんのちょっとのタイムラグで自販機からドリンクが出てきます。

自販機のボタンはまったくタッチしないのにもかかわらず、ドリンクが出てくるのはちょっと不思議な感じです(ちなみに、コーク・オンアプリでチケットをゲットしたときの引き換えが同じ手順になります)。

利用できる自販機は数多い。これは秋葉原駅周辺の検索画面表示
利用できる自販機は数多い。これは秋葉原駅周辺の検索画面表示

さて、対応自販機が近くにないとせっかくのサブスクも引き換えできないことになります。アプリには地図上に対応自販機をプロットする機能があります(私の利用しているアプリでは、右上のメニューボタンから表示)。

調べてみると、結構たくさんのコカ・コーラ自販機が対応済みだとわかりました。画像は秋葉原駅の周辺ですが、対応自販機がたくさんあることが分かります。これなら毎日交換するのも難しくありません。

もともとコカ・コーラ自販機はたくさん設置されていますが、その多くが対応しているとなれば、「利用しやすいかどうか」で困ることはなさそうです。

生活圏、通勤ルートに対応機種があればコンビニよりはお得、スーパーには負けるが便利

そうなってくるとお得さを考えてみる必要があります。月2700円ということは、

月に30本利用でなら1本90円

となります。これならどのドリンクを交換したとしても損にはなりません。コンビニよりは確実にお得です。

130~160円のような標準価格ではなく、スーパーの安売りの値段と比べても90円は悪くありません。スーパーは営業時間の制限がありますが自販機なら24時間交換できるわけで、昼間忙しい人にもいい条件です。

また、コカ・コーラ系のレッドブル的商品CHILL OUT(標準200円)など高額商品を交換することもできます。コカ・コーラや爽健美茶などはスーパーで割引率が大きいものの、「それ以外」を自販機で選べば、お得度はぐんと高まります。

ただし、利用しない日があるとお得度合いはがくんと下がります。とにかく1日1本しかもらえないので、2日に1本、15本しか受け取れなかった月があったら、一本あたり180円となってしまいます。こうなってくるともう大損です(15本ともCHILL OUTならギリギリ)。

一般的なサブスクのイメージのように「いつでも何本でも飲み放題ではない」ことに注意が必要です。このサブスクの利用者にとってつらいところは「繰り越し」がないことです。

損得の分岐点は「毎日一本交換できるかどうか」になります。あなたの生活圏内、通勤ルート、職場近くに対応自販機があって、確実にドリンクをゲットできるなら利用してもいいでしょう。

もし「毎日使い切れないわ…」と思ったら早めに解約をしておくのも忘れずに。そうしないと自動的に毎月課金されることになるからです。

他社が追随するか分かりませんが、これから夏も近づいていき、自販機の利用も増えていきます。「自販機サブスク」、使い道がありそうなら登録してみてはどうでしょうか。

こちらもご参考に→ ユニクロペイに無印ペイ、ドンキのmajica…「店舗限定電子マネーアプリ」活用のカギ2つ

フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP

フィナンシャル・ウィズダム代表。お金と幸せについてまじめに考えるファイナンシャル・プランナー。「お金の知恵」を持つことが個人を守る力になると考え、投資教育家/年金教育家として執筆・講演を行っている。日経新聞電子版にて「人生を変えるマネーハック」を好評連載中のほかPRESIDENTオンライン、東洋経済オンラインなどWEB連載は14本。近著に「『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」「共働き夫婦お金の教科書」がある。Youtube「シャープなこんにゃくチャンネル」 https://www.youtube.com/@FPyam

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