夏ボーナス振り込まれたらとにかく12万円を隠せ
夏ボーナス、うれしくて使いすぎる?
夏ボーナスの支給日が近づいてきました。早い会社はもう支給が始まってきており、遅いところでも7月の上旬(遅くとも給与振り込み日)くらいまでには入金がされることでしょう。
ボーナス額が決まって通知される瞬間は緊張が走りますが、ふたを開けてみたらほくほく顔の人も多いと思います。経団連の調査によれば今年の夏ボーナスは過去最高の数字を記録し、前年比もプラス6.7%ということですから、多くの会社でも「昨年よりは増えた!」というところがあるのではないでしょうか。
経団連「2018年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)」
しかしボーナスの永遠の悩みは「使いすぎ」です。毎月の家計がギリギリで苦労しているあまり、ボーナスをもらった途端、一気に使いすぎて「あれ、もうこれしか残っていない!ヤバい!」となることがよくあります。なんとかしたいものです。
ボーナスはとりあえず「12万円」を隠せ
ボーナスについては、まとまったお金が手に入る貴重なチャンスですから、旅行であったり高額の商品の買い物に使ったりする資金になります。子どもの学費の支払いのため、あるいは住宅ローンの返済のためになくてはならないという人もいます。
貴重な高額入金のチャンスを、気がついたらずるずる減ってしまったというわけにはいきません。そこで超簡単な「ボーナス防衛ルール」を紹介しましょう。それは、
「ボーナスが入金されたらすぐ、12万円だけ引いて、別口座に入れておく」
というものです。たったこれだけで、あなたはボーナスを気がつけば使い切るリスクからおさらばできるだけではなく、これから半年の余裕を手に入れることになるのです。
12万円を給与振込口座から隠す理由はふたつある
なぜ12万円を隠すか、というと、理由はふたつです。
まず「見えない場所に置く」ということです。給与振込口座にボーナスが同時に置かれていること自体が誘惑を招きますし、管理を難しくする原因になっています。ずるずる使ってしまう気の弱さを責める人がいますが、そうではありません。残高照会をしたらお金がたくさんあることが見える状態がよくないのです。つまり、「見えない」「使えない」状態にしてしまえばいいのです。
次の理由は「一部を隠す」ということです。ボーナスを全額他口座に移してもかまいませんが、全額を隠してストレスをためるくらいならほんのちょっとだけお金をキープし、残りのボーナスについては使うことを許してあげたほうが実行しやすくなりますし、ストレスも軽くなります。半年仕事をしたご褒美ですから、楽しく使うことだって認めてあげていいのです。
その12万円が「次のボーナス」までの半年、赤字転落の危機を救う
隠す金額が12万円という意味は簡単です。それは
「毎月2万円の赤字対策×6カ月分」
ということです。
毎月の家計、というのは意外にフラットにならないものです。臨時出費が必ず生じるからです。服が傷んでユニクロに行ったり、靴に穴が空いてABCマートに行けば、通常かからない1万円が飛んでいきます。
友人と久しぶりに会って食事をしたり、デートやイベントがあれば、これまた1万円以上は消えていくでしょう。
白物家電が故障して買い換えたり、冠婚葬祭が生じた場合も数万円の出費が臨時に発生します。
毎日の食費はコンスタントに節約しているのに、こうした臨時出費で家計に赤字が生じることはよくあります。しかし臨時出費というくらいですからその管理が難しいのです。
ドラッグストアやスーパーマーケットでの買い物では安値を追求し、毎日無駄ない生活をしているつもりが臨時出費のおかげで1~2万円の赤字転落という家計に対して、この「12万円」が赤字防衛資金となってくるわけです。
12万円の「ツケ」を未来に先送りしない
もしあなたの家計で12万円の不足が半年で生じたとき、クレジットカードのキャッシングや消費者金融の借り入れで乗り越えてはいけません。
カードを作るのは簡単だからと、「借り」でその場をしのいだとしても、それは利息が上乗せされて将来に返済しなければならない「ツケ」でしかありません。
毎月数万円の返済が必要になりますから、来月以降の家計を圧迫することになります。さらなる借り入れを招く可能性がありますし、次のボーナスで精算しようとすれば次のボーナスは大きく減ってしまいます。
次のボーナスで完済もせず、毎月の返済と同額かそれ以上を新規に借り入れし始めてしまうと(一度手を出すとずるずる借り入れを増やしてしまうことが多い)、残高は増える一方です。
たった1~2万円の「ツケ」が気がつけば100万円を超える「負債」になってくるかもしれません。
あなたがボーナスのやりくりに苦労しているなら、まずはだまされたと思って「ボーナスが振り込まれたら12万円を隠す」を実行してみてください。たったそれだけのことで「借金に苦労する人生」にならず「借金をせずにやりくりできる人生」に変えてくれることになるかもしれません。