「あ、そうか」とひとつ叫ぶ100万円得する4つのお金の話
知らない人ほど「100万円を取り逃がす」
お金の話の多くは「知っている人が得」をして、「知らない人は取り逃す」というものばかりです。「損」ではなく「取り逃がす」というのがポイントで、実はお金の問題はずるずるあなたの懐から逃げていくお金をいかに引き留めていくかの繰り返しなのです。
今日は4つばかり、「え、そうなの!」と叫んだらひとつ100万円くらい人生で得をするお金のヒントを一気だししてみたいと思います。
もしひとつでも、知らずにスルーしていたり、思い込みで避けていることがあれば、しめたものです。「お金が貯められない」「つい借りてしまう」「銀行預金の残高が一向に増えない」といった、あなたのお金の問題は大きく変えることができるかもしれません。
1.家計簿をスマホでつければ苦労せず節約、100万円は削れる
家計簿がお金の問題把握に役立つことは誰もが認めるものの、家計簿を実際につける人の割合は低く、また挫折経験のある人の割合は高くなっています。
しかし、誰もがその手に持ち歩くスマホひとつで、家計簿は記帳でき、検算や再計算の手間は完全に省略することができます。これを使わない手はありません。
アプリがレシート撮影機能を持っていれば、記入の手間すらカメラ撮影で省略できます。また、クレカや電子マネーのアカウントをひもつければ、ネットで買い物したり電子マネーを利用するたび自動的に記帳する機能もあります。実は「入力が面倒」という手間はほとんど省力化できる時代です。
家計簿をきちんとつけると、家計は大きく改善します。スマホ家計簿アプリ Money Forward のWEBによれば、同アプリを活用して家計改善が実現したユーザーは月額平均19,090円の節約に成功しているそうです。
これは年22.9万円の節約に相当しますから、家計簿アプリを使ってしっかり家計を引き締めることができれば4年半もせずに100万円の得が実現することになります。
あなたがまだ30歳代であれば、向こう30年の累積でいえば687万円の家計改善ということになるほどです。
2.「カジュアル借金」を金輪際やめるだけで、100万円以上払わずにすむ
クレジットカードのリボ払いほど金融機関にとっては旨みがあり、私たちにとっては不利益な仕組みはありません。返済額が利用にかかわらず一定金額ですむという便利の裏に隠れているのは、借入残高の総計に対して利息をかけ続けるというトラップです。
軽い気持ちで利用する「カジュアル借金」は金輪際やめ、今ある借金もボーナスで一括返済するべきです(その後また借りたとしても返したほうがマシ)。
仮に50万円のリボ払いの残高があり、毎月1万円指定通りに返済しているとします。年利14%であったとすれば、1カ月後の残高は49万5833円です。マイナス1万円ではなく、4200円しか返せていないわけです。2カ月目にさらに1万円返しても実は残高は49万1618円で、「2万円返して1万円返せていない」状態になっています。
ここでもし「2万円返したのだからまた1万円借りてもいいだろう」と考えた人は完全に金融機関の奴隷と化します。あなたが返したお金は、借りた金額ではなく「利息」に半分消えていくような人生になるからです。
ずるずると残高が100万円にもなれば毎月の利息は1万1667円になりますから毎月1万円返しても元本は減らない状態にまで追い込まれます。実際には毎月の返済額は2万円ないし3万円にアップしますが、、この状態の人は「3万円返したのでまた2万円借りる」とか「3万円返して4万円借りる」となるので、やっぱり返済ペースより残高が上回ります。
こんな生活を5~6年も送ると、気がつけば利息として50万円以上を納めているはずで、2~3枚のカードを持っていると、合計の支払い利息が100万円以上ということになります。
借金ほど人生でムダなものはありません。芸能人が出ているCMの費用をあなたが負担する必要はないのです。
3.人事評価シートをちょっと本気で書く
ある程度体裁の整った会社であれば、会社の人事評価制度の一部として自己評価シートがあります。つまり自分で自分の評価を書く欄です。ところが、あまりにも多くの人がこれを軽んじています。
しかし、マジメに人事評価シートを書くことは業務成績が良かった場合も悪かった場合もプラスに働きます。まず、業務成績が良かった場合、これをきちんと上司に評価させなければ、人生の大損です。特に、上司の目の届かないところでの頑張りが評価漏れになっていて、ボーナスを10万円取りこぼしたり、翌年の月2万円の昇給のチャンスを逃したとすれば、それぞれ年20万円、年24万円の損です。
逆に、業務成績はイマイチだったとき、評価が「並」あるいはマイナス評価になりかねなかったところを、まじめにPRしてみたところ悪い評価を少なく抑えることができれば、これまた年間数十万円の「損」を回避することができます。
同僚が好業績であった場合は、評価でさらに差をつけられるべきではありませんし、同僚が業績イマイチであった場合は、実際の評価以上に人事評価で差をつけられるかもしれません。いずれにせよ、人事評価シートはマジメに書いて損をすることはないのです。
単年度では10万円や20万円の差であったとしても、気がつくと評価の蓄積で生涯賃金100万円以上の差になることはザラにあります。
4.100円から世界中に投資しておけば、100万円以上の資産格差がつく
「投資はまとまったお金がないとできない」「投資は金持ちがやること」「投資は手間ひまがかかるし経済知識もかなり必要になる」というのが投資に対する思い込みですがすべてウソです。
今どき、投資は100円からの積み立てが可能です。楽天証券やSBI証券に口座開設をし「積立投資信託」を活用すればいいのです。しかもその100円で日本の企業だけでなく、アメリカの有力企業や新興国でこれから有名になっていくであろう企業にも薄く広く投資ができます。
投資のリターンは長い目でみればほぼ確実にプラスですし(20年の積立投資をすると99%の確率でプラスといわれる)、その利回りは定期預金をはるかに上回ります。
仮に25年間にわたって毎日200円を積み立てたとします(月6000円とする)。これを定期預金としても年0.01%しかつきませんので、受取額は180万円までしか増えません。しかし国内外に分散投資をして年3~4%の利回りを得れば、268~308万円の受取額にアップします。およそ100万円の差は「運用したかどうか」の違いです。
投資を他人事と考えている人は、お金をより早いペースで増やすチャンスを100万円単位で棒に振っているのです。
「それもっと早く教えてくれよ!」というお金のヒントを早くつかんだ人ほど有利になれる
すでにあげた4つのヒント以外にも、お金のヒントを日々いろんなところで発信しているのが私の仕事ですが、その原点は「自分がそういうお金のキホンやヒントをもっと早く教えて欲しかった」と感じていることです。
自分自身、20代に効率的な資産形成ができず、むしろ少額の借金に振り回される人生を送りましたが、ファイナンシャルプランナーの資格を取るにあたって、その馬鹿らしさに気がつきました。
しかし、お金のルールを誰も教えてくれなかったことに大きな問題があるとも痛感しました。それが私のFPとしての原点です。
あなたもぜひ「ちょっとしたお金の「取り逃し」」がないか考えてみてください。些細な見直しは、人生における数百万円のプラスになるはずなのです。
(参考)
読んだら必ず「もっと早く教えてくれよ」と叫ぶお金の増やし方(著:山崎俊輔)