Yahoo!ニュース

プレミアムフライデー(笑)、実は定時退社でも最高だぜ

山崎俊輔フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP
他人事と思っているともったいない(プレミアムフライデー推進協議会ホームページ)

プレミアムフライデーというと誰もが笑いのネタにする

プレミアムフライデーという取り組みが始まって、1年が経ちました。経済産業省の音頭取りで「毎月最終週の金曜日」について少し早め(午後3時頃)に退社し、ちょっと贅沢な消費を楽しもうという企画です。2017年2月24日が第一回だったので、先日の2月23日で2年目に入ったことになります。

毎日新聞の報道によれば、認知度は9割を超えているとのことですが、実際に早退した人は11.2%にとどまるそうです。

毎日新聞 プレミアムフライデー 導入から1年 早帰り1割 認知度上昇でも効果低空

VSNのインターネット調査でも認知度は93.9%と高い数値ですが、実際の利用率は22.8%にとどまりました。

利用方法は「ショッピング」「外食や飲み会」が突出しており、これに「帰宅」「旅行」が続きます。少し下がって「特典や優待の利用」「テーマパークや映画(娯楽施設)」「スポーツジム」「勉強」がほぼ同じ割合で並んでいます。

VSN 「プレミアムフライデー」利用実態調査

残念ながら、プレミアムフライデーはネタとされることのほうが多いようです。おそらく、友人との話のネタとして「プレミアムフライデー何それ」とか「プレミアムフライデーとか意味わかんないよね」のような話をしたりSNSに投稿した人は多いのではないでしょうか。

しかし、こういう笑いのネタにするには惜しいポテンシャルがプレミアムフライデーにはあると思います。そこで、プレミアムフライデーで徹底的に得する方法を考えてみます。

プレミアムフライデーは「定時退社」でも活用できる

たぶん、多くの人が勘違いしているのは「有給で早引け」=「プレミアムフライデー」という構図です。確かに午後3時に退社できれば、そのまま旅行にでかけ、都内から箱根まで行って夕食をとり、週末観光を楽しめます。いかにも「プレミアム」です。

しかし、「有給で早引けしなければサービスが利用できない」というようなルールはどこにもありません。つまり、「定時退社でプレミアムフライデー」でも全然かまわないわけです。

プレミアムフライデーのよくないことに「働き方改革の一環」のような余計なイメージを付加したことにあります。「別に働きやすくなっていないのに、買い物しろってことかよ」となんとなく反感を覚えるような構図になってしまったからです。プレミアムフライデーと働き方改革の関係は、有給が取りやすいか、終電まで残業を余儀なくされているか、といったところですが、これは本来プレミアムフライデーとは関係がない話です。

また、プレミアムフライデーというと「国や経団連の消費喚起政策」というイメージがあります。実際そういう企画ではあるのですが、個人の目線として考えると、景気拡大のために消費をする必要はありません。景気拡大に貢献するのはいいのですが、分不相応な消費をしたら個人の家計は悪化するだけだからです。別に国や経団連が消費額の一定割合をキャッシュバックしてくれるわけでもありませんから、クレジットカードの分割払いやリボ払いで消費をして返済に苦労するようでは最悪です。

そうではなく、発想は切り替え「お得な買い物をするチャンスだけ、消費者として容赦なく利用する(そうでなければ利用しない)」と割り切ってしまえばいいのです。

そう考えると、プレミアムフライデーはお得な消費をする大チャンスとしてあなたの前に立ち上がってきます。

買う予定があるものは、プレミアムフライデーの割安日をねらえ

プレミアムフライデーの取り組みについて経済産業省のホームページでは情報発信をしています。例えば2月の取り組みはこんな感じです。

2018年2月の取り組み事例

また、オフィシャルサイト(というものがある!)では、各社のWebサイトへ直接リンクするサービス紹介も行っています。

プレミアムフライデー協議会ホームページ

これらをチェックしてみると「割安」か「サービス充実(による実質的値下げ)」のどちらかが提供されていることと、チェーン店などが思ったよりプレミアムフライデーのサービスを提供していることが分かります。

「Yahoo!ダイニング」を経由しての予約に特別プランが出るとか、串カツ田中の100円均一とか、「ちょうど行きたかったんだよね」がみつかればこれは使わない手はありません。

サイトに記載例がない取り組みもあります。職場近くの居酒屋がちょっとしたサービスを追加するようなことはあなたもみかけたことがあるはずです。筆者の近辺でも、商業ビルの提供するポイントカードがプレミアムフライデー時には利用額に応じてポイント額を加算するサービスを実施していました。そのビルには無印良品やユニクロ、ABCマートなどが入店しているので、同じ買い物をするならプレミアムフライデーに買ったほうがかなりお得、ということになっていました。確か1万円の買い物に300ポイントついたので3%プラスになります。あなたが利用する駅ビルで、こういうサービスがあればかなりの狙い目です。

また、QRコード決済による料金支払いシステムであるORIGAMI Payは「10%割引」を金曜日のみ設定しています(一部店舗は対象外。今のところプレミアムフライデー以外の金曜日も実施していることが多い)。筆者は秋葉原のとらのあな(マンガ等の専門店)で、その週に発売された新作マンガをまとめ買いして、毎回200~500円くらい浮かせています。書籍の値引きというのはほとんどないのでプレミアムフライデー、最高です。あと、クレジットカードから引き落とされるとき、90%の相当の支払額について0.5%のポイントもつくのでさらにお安い買い物になっています(なお、3月も10%オフを実施するかは現状では不明です)。

ただし、こうした取り組みは終了することもあります。前出の毎日新聞の記事では、ピザハットの割引キャンペーンはそれなりの売り上げにはなったものの企業の期待ほどではなかったとして昨年末で終了したそうです。各社のプレスリリースをみても、「今月もやります」とは書かれていても来月も引き続きやるかどうかは明言していないことのほうが多いのです。

こうしたキャンペーンは「いつかは終わる」ものです(プレミアムフライデーの取り組みもたぶん、いつかは終わるでしょう)。ですから、利用できそうなものがあったら、今月のプレミアムフライデーには使ってみたいものです。

プレミアムフライデーのメリットは誰でも使っていいのだ

大企業に働いていて、3時退社できる人だけのものにするには、プレミアムフライデーはもったいない取り組みだと思います。普通の会社員ほど、プレミアムフライデーを使いこなして「こいつは最高だぜ」といきたいものです。

フィナンシャル・ウィズダム代表/お金と幸せについて考えるFP

フィナンシャル・ウィズダム代表。お金と幸せについてまじめに考えるファイナンシャル・プランナー。「お金の知恵」を持つことが個人を守る力になると考え、投資教育家/年金教育家として執筆・講演を行っている。日経新聞電子版にて「人生を変えるマネーハック」を好評連載中のほかPRESIDENTオンライン、東洋経済オンラインなどWEB連載は14本。近著に「『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」「共働き夫婦お金の教科書」がある。Youtube「シャープなこんにゃくチャンネル」 https://www.youtube.com/@FPyam

山崎俊輔の最近の記事