サッカーは外来語より日本語で説明した方が伝わりやすい

(写真:ロイター/アフロ)

「フィジカル」の使い方、言い回しのおかしさ、曖昧さについて3週前のこの欄で触れたが、外来語より日本語を使用した方が、頭にすんなり入ってくると思われるケースはフィジカルに限らず、多々存在する。

 サッカーは外国から入ってきた競技で、日本は長い間、後進国の立場に置かれていた。現在もなお、W杯でベスト16の壁を越えることができずにいる。本場から遅れを取っているという劣等感に、依然として支配されている。海外からやってきた様々なサッカー用語に、必要以上に敏感に反応してしまう背景と、これは大きな関係がある。

 その結果、英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語……が、サッカー界に入り乱れるように飛び交うことになる。Jリーグのクラブ名にそれは端的に表れているのだが、それはともかく、率先して使いたがるのは、主に解説者、評論家、そして監督、コーチなどの指導者などだ。さらに、外国人監督の記者会見で傍らに座る通訳も、発信源としての大きな役割を担っている。彼らの声がメディアを介して広まっている格好だ。

 たとえば、イビチャ・オシムがよく使った「ポリバレント」。日本ではそれまでユーティリティ、あるいはマルチファンクショナルの方が多く使われてきたが、そこにポリバレントが登場した。ニュアンスに多少違いはあるのかもしれないが、会見では、戦術的交代を可能にする選手という意味合いで使われることが大半を占めた。日本語にすれば多機能型選手だ。

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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