サッカー中継“あるある”に一言。2-0という状況は本当に危ないのか

ユーロ2004オランダvs.チェコの舞台となったアベイロ 写真:杉山茂樹

 サッカー中継「あるある」の一つに2-0話がある。スコアが1-0から2-0になると、実況アナ氏は「サッカーでは2-0は鬼門とされています」的な言葉を、待ってましたとばかりに吐く。そこでもし、1点奪われれば2-1。こうなれば追う側に勢いが付き、追われる側は嫌な気になる。同点は見えてくる。試合の行方は分かりませんーーとやる。十年一日のごとく。

 少なくとも第3者にとって、試合への興味は1-0より2-0の方が薄れがちだ。リモコンのボタンに手を伸ばしたくなる。視聴率が落ちるタイミングなのかもしれない。

 2-0が2-1になれば、試合は俄然、盛り上がる。同点、逆転の目は膨らむことになる。しかし、2-0から2-2、そして2-3へと、試合がひっくり返ったことは実際にどれほどあるだろうか。ありそうでなさそうな話とはこのことだ。

 2-0になったら、なぜリードしている側は危なくなるのか。ゴールを奪われた側は、少なくともその瞬間、かなり落胆する。勝利どころか引き分けさえも難しい感じになれば、よっしゃ、0-2だ。逆転パターンの到来だ! と前向きになる選手はいないはず。リードする側が危なくなるのは2-0が2-1になってからだ。2-0の状況下で苦しいのは追う側で、リードしている側は1-0より2-0の方が断然、よい気分で戦える。

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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