絶滅危惧種を守れ。いまフィーゴのウイングプレーにノスタルジーを抱く理由

2000年のバロンドール(年間最優秀選手)受賞者ルイス・フィーゴ(写真:ロイター/アフロ)

 GKを除く10のポジションで、右利きの選手が一番やりたくないポジションはどこか。やりにくいポジションと言うべきかもしれない。右利きの選手の絶対数が少なく、同様にスター選手の数が少ないポジションとは。

 左サイドバック(SB)ではない。左はむしろ歓迎すべき場所。もちろん右SBでもない。右利きのSBには名手がたくさんいる。それより一列高い場所だ。採用する布陣で分かれる。

 4-4-2の右サイドハーフ、4-2-3-1の3の右、4-3-3の右ウイングと、ポジションが上がるにつれ、相手の右SBと1対1の勝負を挑む機会は増える。

 右利きが苦手なのは対峙する左SBにフェイントを掛け、逆を取り、縦に抜いて出るサイドを深々とえぐるプレーだ。内へ切れ込む方が難易度は遙かに低い。だが、それでは攻撃は浅くなる。ゴールを逆算した時に不可欠となるマイナスの折り返しは期待できなくなる。理想的なパスルートから外れることになる。もし切れ込んだ後、シンプルにシュートを狙うなら、左利きの方が適任だ。

 右利きは右サイドで縦に抜くことをなぜ苦手にするのか。世界的な名手も少ない。右利きの右ウイングでバロンドールを獲得した選手はルイス・フィーゴぐらいだ。

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杉山茂樹

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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