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いよいよ5月並みの陽気続出で夏日に迫る所も、東京の桜はあと1週間余りで開花か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
目黒川の桜並木(写真:イメージマート)

季節外れの暖気、寒の戻りは弱い方向へ

上空の暖気と寒気予想(ウェザーマップ)
上空の暖気と寒気予想(ウェザーマップ)

きょう7日(火)は全国的に4月並みの陽気となり、関東から九州にかけての所々で20度以上まで上がりました。(気象庁の最高気温

上図のように、上空の季節外れの暖気はさらに勢いを増し、あす8日(水)には一段と北へも広がる見込みで、今週後半にかけて、同じような状態が続くでしょう。4月並みどころか、5月並みの初夏の陽気の所も続出する見込みで、この時期としては記録的な暖かさの所も出てきそうです。

あす8日(水)とあさって9日(木)に予想されている最高気温は以下の通りです。(気象庁発表

あす8日(水)の予想最高気温

富山23度(5月中旬並み)

米子23度(5月中旬並み)

舞鶴22度(5月上旬並み)

松江22度(5月上旬並み)

金沢21度(5月上旬並み)

仙台20度(5月中旬並み)

など。

あさって9日(木)の予想最高気温

東京23度(5月中旬並み)

大分23度(5月上旬並み)

富山22度(5月中旬並み)

水戸21度(5月上旬並み)

など。

東京は23度の予想ですが、気象条件によっては24度まで上がる可能性も示唆されており、あす8日(水)からあさって9日(木)にかけて、場所によっては25度の夏日も視野に入りそうな状況となるかもしれません。

そして来週早々に予想されていた寒の戻りですが、どうやら一過性で、しかもそれほど強くない方向に変わってきました。(関連記事

上図で来週13日(月)には朝鮮半島付近から真冬並みの寒気が南下してきますが、本州付近への南下は弱く、日本海側すれすれまで南下したあと、北へ退いていくような予想となっています。このため、気温が下がっても、せいぜい平年並みか、平年を少し下回る程度で、しかも1日から2日程度の見通しとなってきています。

このように今週は季節外れの陽気が続き、しかも来週早々の寒の戻りもそれほど強くないということで、関東以西の桜のつぼみはみるみる成長する可能性が高まりました。

東京の桜、600度到達は3月15日(水)

東京の気温や天気の予想(ウェザーマップ)
東京の気温や天気の予想(ウェザーマップ)

桜には600度の法則と呼ばれるものがあります。これは2月1日から毎日の最高気温を足していき、その積算気温が600度になった頃に桜が開花するというものです。(関連記事

東京のきょう3月7日(火)までの積算気温は、455.9度となっていて、あす8日(水)以降、上図にある予想最高気温を足していくと、来週15日(水)には609.9度となり、目安の600度に到達することになります。

東京の最も早い桜の開花記録は、2020年と2021年の3月14日ですから、今年もかなりの早咲きとなる可能性があります。

福岡の桜、600度到達は3月14日(火)

福岡の気温や天気の予想(ウェザーマップ)
福岡の気温や天気の予想(ウェザーマップ)

福岡のきょう3月7日(火)までの積算気温は、478.2度となっていて、あす8日(水)以降、上図にある予想最高気温を足していくと、来週14日(火)には608.2度となり、目安の600度に到達することになります。

福岡は来週明けに寒気の影響を東京よりも受けやすく、平年を少し下回る寒さが予想されていますが、それでも桜の開花を遅らせるほどではないと思われます。

ウェザーマップが発表している桜の開花予想では、東京、福岡ともに3月16日(木)の開花予想で、いずれも600度到達あたりでの開花が予想されています。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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