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今週10日(金)は、関東平野部でも本格的な雪の可能性

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雪の忠犬ハチ公像(写真:アフロ)

7日(火)から8日(水)は山沿いで雪に

雨や雪の予想(ウェザーマップ)
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

今週は2度、冬季の関東地方に雨や雪をもたらす、いわゆる南岸低気圧が通過する見込みです。

まず1度目が、あさって7日(火)から8日(水)にかけて。この時は下層寒気がやや高いこともあり、山沿いが中心の降雪となりそうです。

上図のように、7日(火)夕方頃には関東甲信でも雨や雪が降り出し、北部山沿いや山梨、長野などでは雪が主体となる見込みで、8日(水)明け方頃まで降り続く見込みです。北部山沿いや山梨、長野では、多い所で、10センチから20センチ程度の降雪が計算されています。

一方、東京都心など平野部では冷たい雨が主体とみられますが、気温の下がり具合によっては、八王子などの多摩地方、前橋、宇都宮などでも、みぞれや雪になる可能性があり、念のため、注意を要します。

そして、東京都心でも要注意なのが10日(金)です。

10日(金)は、関東平野部でも本格的な雪の可能性

降水や下層寒気の予想(ウェザーマップ)
降水や下層寒気の予想(ウェザーマップ)

今週2度目となる南岸低気圧は、10日(金)頃に通過する見込みです。

この時の下層寒気は、あさって7日(火)の1度目の南岸低気圧の時よりも数度低く、上図のように、関東平野部で雪の目安となる上空1500メートル付近で-3度以下の下層寒気に覆われた状態で、南や西から降水域が広がってくる見込みです。

このため、10日(金)は、東京都心を含め、平野部でも雪が主体で降り始める計算となっており、下層寒気や降水域の強まり方次第では、日中にかけて、本格的な降雪となる可能性もあります。

10日(金)朝の通勤時間帯には、東京都心でも雪が舞う

雨や雪の予想(ウェザーマップ)
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

上図のように、現在の計算では、10日(金)明け方から朝にかけて、千葉などの沿岸部を除き、平野部でも雪になる計算で、東京都心でも気温は2度前後と予想され、朝の通勤時間帯には雪が舞う可能性が高い予想です。

10日(金)日中にかけて本格的な降雪も

雨や雪の予想(ウェザーマップ)
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

その後、10日(金)日中にかけて、下層寒気が徐々に北上するため、東京都心やさいたまなどは、昼過ぎから夕方にかけて、みぞれや冷たい雨に変わる計算となっていますが、このあたりはまだまだ計算がばらついており、日中にかけても雪が主体で降り続くことも考えられます。

なお宇都宮、前橋、八王子などの内陸部は、夕方以降も雪が主体で降り、大雪となる計算も多くありますので、最新情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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