クリスマスにかけて再び強烈寒波襲来へ、顕著な大雪や猛吹雪に警戒を
記録的な大雪
師走としてはかなり強烈な寒波の襲来で、日本海側を中心に広く大雪となりました。(関連記事)
特にJPCZと呼ばれる日本海寒帯気団収束帯に伴う活発な降水域が流れ込んだ新潟県から山形県にかけて記録的な大雪となり、新潟県では大規模な車の立ち往生が発生しました。
48時間に降った降雪量の最大値をみると、
新潟県守門144センチ
福島県只見136センチ
山形県肘折125センチ(12月1位)
新潟県長岡113センチ(12月1位)
新潟県下関112センチ(観測史上1位)
新潟県柏崎94センチ
などとなっており、山沿いはもちろん、平野部でも雪の量が多くなったというのが今回の特徴にあげられます。
さらに新潟県守門では6時間に45センチ、福島県只見では3時間に27センチ、福島県金山では3時間に21センチの顕著な降雪を観測し、気象台から顕著な大雪に関する気象情報が発表されました。
きょう20日(火)は上空の寒気がやや弱まり、大雪の峠を越えましたが、クリスマスにかけて、再びかなり心配な状況となりそうです。
次の寒波は長期滞在型
上図は上空1500メートル付近の暖気と寒気の予想です。あす21日(水)からあさって22日(木)にかけては、低気圧や前線が通過するのに伴い、東日本や北日本を中心に、上空には10月並みの暖気が流れ込むでしょう。
このため、大雪となった北陸や東北でも雨の所が多くなりますので、雪解けは進みますが、屋根からの落雪などに十分な注意を要します。
そして暖気に覆われるのも束の間、あさって22日(木)午後からは早くも平地で雪を降らせるような寒気が西日本へ流れ込み、23日(金)朝までには列島がスッポリと覆われる見込みです。この寒波は24日(土)にかけてをピークに25日(日)頃まで列島付近に居座るでしょう。
寒波襲来で、日本海側は西日本を含めて再び雪となり、広く大雪となるおそれがある他、風がより強まりますので、猛吹雪によるホワイトアウトも心配される状況です。
気象庁からきょう20日(火)午後2時に早々と「強い冬型の気圧配置に関する全般気象情報」が出され、大雪や猛吹雪、吹きだまりによる交通障害などに警戒するよう呼びかけられています。
再び顕著な大雪のおそれも
上図は23日(金)正午の雨や雪の予想です。九州や四国でも雪が予想される他、日本海側の所々に大雪を表す紫色の表示が出ています。
この紫色の大雪表示は、1時間に4センチから5センチ以上の降雪が予想される所で、このような雪が同じような場所で降り続くと、3時間に15センチ以上、6時間に30センチ以上の降雪となるおそれがあり、今回の新潟県や福島県のような顕著な大雪に関する気象情報が発表されてもおかしくありません。短時間に急増する積雪に十分な警戒が必要です。
猛吹雪によるホワイトアウトも懸念
大雪に加えて、強まる季節風にも要警戒です。
23日(金)正午の予想では、東北から山陰にかけての日本海沿岸で平均20メートル以上の風が吹くと予想されており、この風は北寄りに変わりながら北日本を含めてさらに強まる心配があります。
猛吹雪や地吹雪により視界が悪化した場合は、ほとんど見通しの利かないホワイトアウトの状態となるおそれもあります。
クリスマスの期間に入り、車で移動する方も多いかと思いますが、今回新潟県で起きたような大規模な車の立ち往生が発生してもおかしくない状況となりますので、気象情報、交通情報、道路状況などにくれぐれもお気を付けください。