Yahoo!ニュース

新たな熱帯低気圧が発生 日本付近への影響はほとんどない模様

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧や秋雨前線の雲(ウェザーマップ)

新たな熱帯低気圧が発生し、西進中

天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)
天気図の変化(気象庁発表に筆者加工あり)

タイトル画像にある通り、日本付近には秋雨前線の雲が長々と横たわっており、関東などに秋本番の冷たい雨をもたらしています。その一方、日本のはるか東海上、赤い丸の中には円形に見えるまとまった雲があり、この雲がきょう1日(水)午前9時に、新たな熱帯低気圧と解析されました。

気象庁が発表している予想天気図では、この熱帯低気圧(TDマーク)はあさって3日(金)にかけて、西または北西方向へ進む予想となっています。

海水温からは発達する可能性も

海水温の状況(気象庁発表に筆者加工あり)
海水温の状況(気象庁発表に筆者加工あり)

気象庁が発表している海水温の状況によると、新たな熱帯低気圧がしばらく西進する予想の海域の海水温は、平年よりも1度前後高く、29度前後あり、熱帯低気圧が発達するには都合の良い状態となっています。(27度前後以上あれば発達)

ですから、海水温を含む大気の状態などによっては、台風の勢力に発達してもおかしくないと思われますが、仮に発達したとしても日本付近へ近付く可能性はかなり小さいのではないかと思われます。

日本への影響はほとんどない模様

高層天気図(ウェザーマップ)
高層天気図(ウェザーマップ)

上図はあさって3日(金)午前9時の上空の天気図を示したもので、高層天気図と呼ばれています。

これによると、熱帯低気圧は太平洋高気圧の縁辺に沿って西寄りに進んできますが、その太平洋高気圧の勢力は弱まっており、しかも日本付近には秋雨前線を発生させている偏西風帯(強い西風領域)が南下しているため、これらの状況から熱帯低気圧は日本付近へ近づくことは出来ずに、遠く離れて東の海上へカーブしていくものと計算されています。

このように今回発生した熱帯低気圧は、太平洋高気圧や偏西風の状況から日本付近への影響はほとんどないと思われますが、これから10月前半にかけて、台風シーズンが続きますので、南海上を注視したいと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事