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台風10号と11号も発生しトリプル台風に 10号は五輪最終日に関東へ接近か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風や熱帯低気圧の雲(5日午後3時、ウェザーマップ)

沖縄近海に台風10号が発生

台風10号の予報円(ウェザーマップ)
台風10号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

きょう5日(木)午後3時、沖縄近海に台風10号が発生しました。

沖縄や奄美地方は大雨や強風などに警戒が必要です。

この熱帯擾乱(ねったいじょうらん)に関しては、これまで週末にかけての動きがかなりばらついていたのですが、どうやら8日(日)に関東付近に接近する計算でおおまかには揃ってきました。

とは言え、どれくらい関東で荒れるのかはまだ予報が難しいところです。

それは今の予報円の北側を通り、東海や関東へ直接入ってくれば、湿った南風が吹き荒れ、大雨や暴風のおそれが高まるのに対し、予報円の南側を通れば、活発な雨雲は海上を中心に通り、北風は強まりますが、沿岸部を除いては吹き荒れるというような強さにはならないと思われるからです。

このあたりの見極めはもう少し先となりそうですが、もし予報円の北側を通り、関東にかなり接近することになれば、五輪最終日に大きな影響が出るかもしれません。

以下には、現在計算されている最新の雨や風の予想を示しますが、これは台風10号が予報円の北寄りを進んだ場合ととらえて下さい。

7日(土)は西日本の南を東進

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

台風10号に伴う雨や風の渦巻きは、あさって7日(土)夜にかけて、西日本の南海上を東進するでしょう。

台風10号本体の活発な雨雲は海上が中心ですが、すでに先行して接近した熱帯低気圧や台風10号周辺の湿った空気の影響で、太平洋側では激しい雨が降り、大雨となっている所もありそうです。

8日(日)午前中は東海に接近か

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

8日(日)朝には紀伊半島から東海地方に接近し、台風本体の活発な雨雲が陸地にもかかってくる予想です。

今のところ、暴風域を持つまでは強まらない予想ですが、それでも東海地方では雨や風が強まり、大荒れとなる所があるでしょう。

8日(日)午後は関東に接近か

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

8日(日)午後になると、台風10号の中心は関東付近を通過する見込みです。

台風本体の活発な雨雲が関東地方を直接通過するため、大雨となり、沿岸部では風も非常に強くなり、大荒れとなるおそれがあります。

これはあくまでも予報円の北寄りに進んだ場合ですが、最悪の場合はこのような荒天となるおそれがありますので、今後も最新の予報円や情報をチェックしていただきたいと思います。

台風9号は週明け、西日本に接近へ

台風9号の予報円(ウェザーマップ)
台風9号の予報円(ウェザーマップ)

台風9号は中国大陸に上陸しつつ、北寄りに進んでいます。

今後しばらくは中国大陸沿岸を進んだ後、週末には東シナ海へ出て、週明け9日(月)から10日(火)にかけて、西日本に近づく見込みです。

ただかなり不確実性が大きく、そのタイミングや勢力などは、今後も大きく変わる可能性があります。

台風11号は東海上へ

台風11号の予報円(ウェザーマップ)
台風11号の予報円(ウェザーマップ)

台風10号に続いて、同じくきょう5日(木)午後3時に、日本の南東海上で台風11号が発生しました。

ただこの台風は日本へ近づくことなく、日本の東へカーブし、日本列島からは離れていく見通しです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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