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発生が予想される熱帯低気圧の動向は?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
低圧部などの雲の様子(ウェザーマップ)

低圧部が熱帯低気圧へ

予想天気図(気象庁発表資料に筆者加工あり)
予想天気図(気象庁発表資料に筆者加工あり)

タイトル画像の赤い丸の中で、昨夜30日(水)午後9時、低圧部が発生しました。

低圧部とは循環があるものの、中心付近がハッキリとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の一つで、気象庁によると、この低圧部があす2日(金)午前9時には、中心付近がハッキリと認められる熱帯低気圧に変わる予想です。熱帯低気圧は風が強まれば台風となりますので、台風のたまごの発生ということになります。

この熱帯低気圧はあさって3日(土)午前9時にかけて、ゆっくりと西あるいは北西方向へ進む予想で、今のところ、気象庁の予想天気図上では、すぐに台風に発達するようなことはない予想となっています。

太平洋高気圧と熱帯低気圧の予想

太平洋高気圧と熱帯低気圧の関係(ウェザーマップ)
太平洋高気圧と熱帯低気圧の関係(ウェザーマップ)

発生が予想される熱帯低気圧の動きや勢力予想はまだかなりばらついており、まず進路を決める大きな要因は太平洋高気圧の勢力範囲やその強さとなります。

あさって3日(土)から4日(日)にかけての状況をみると、熱帯低気圧の北側に太平洋高気圧が張り出し、熱帯低気圧をブロックするような形となるため、北上することはなく、ゆっくりと西寄りに進む見込みです。

ところが5日(月)になると、太平洋高気圧の壁がなくなる予想で、もしこの状態が続けば、ゆっくりと日本の南を北上してきそうですが、種々の計算をみると、上図のようには弱まらず、熱帯低気圧はそのまま西進を続けるパターンやしばらく停滞してしまうようなパターンもあり、かなり不確実性が大きくなっています。

さらに勢力予想もかなり不確実性が大きく、熱帯低気圧の進む海域の海水温は平年より1℃~2℃程度高く、30℃以上となっており、この暖かな海面上で徐々に勢力を強め、台風の勢力に発達させる計算がある一方、熱帯低気圧のまま、前線に吸収されるなどして衰弱してしまう計算もあるなど、かなりばらつきが大きい状態です。

今のところ、かなり少数派ながら、台風と思われるような勢力で日本の南海上を北上するような計算もありますので、今後も最新の状況、予想をお伝えしていきたいと思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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