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台風10号、鹿児島県に最接近、潮位偏差100センチ以上の所も

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風10号の雲(ウェザーマップ)

鹿児島県に最接近中

気象レーダー(気象庁発表資料に筆者加工あり)
気象レーダー(気象庁発表資料に筆者加工あり)

大型で非常に強い台風10号は今夜午後9時、鹿児島県に最も接近している状況です。

薩摩半島の枕崎では、最大風速(10分間の平均風速)30.2メートル、最大瞬間風速45.9メートル、気圧は966.6hPaまで下がっており、台風10号がかなり近くを通過していることをうかがわせます。

潮位偏差が100センチ以上の所も

潮位偏差(気象庁発表資料に筆者加工あり)
潮位偏差(気象庁発表資料に筆者加工あり)

気象庁が発表している潮位観測情報によると、台風が最接近している鹿児島県の枕崎や大泊では、満潮を迎えるとともに潮位偏差100センチ前後の高潮が加わり、ともに過去最高潮位前後まで潮位が上がっています。

この他、周防灘などでも潮位偏差50センチ以上の所が出てきており、これから満潮を迎える今夜遅くにかけて、高潮には最大級の警戒が必要です。

また日付が変わると満潮から干潮へ向かっていきますが、それでも熊本県や長崎県など、台風の中心が接近する地域を中心に高潮に十分な警戒が必要です

7日(月)明け方にかけて、九州西海上を北上

台風10号予報円(ウェザーマップ)
台風10号予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風10号は、今後やや足早に九州の西海上を北上し、あす7日(月)午前3時頃に、非常に強い勢力を維持したまま、長崎県の五島市付近を通過、午前6時頃に対馬市付近を通過した後、午前9時頃までには朝鮮半島へ上陸する見込みです。

高潮はもちろんですが、宮崎県を中心に大雨も降り続いていて、土砂災害や河川の増水している所も出ています

引き続き、台風10号が通過する地域では記録的な暴風や高波に最大級の警戒が必要ですし、台風から離れている地域でも活発な雨雲が発生し、激しい雷雨となる所が多くなっていますので、大雨などに警戒をして下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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