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大陸育ちの暖気流入、週末は関東甲信を中心に今季初の真夏日続出へ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
気温計(写真:アフロ)

5月のスタートは25℃以上の夏日が続出

1日(金)の最高気温(気象庁より)
1日(金)の最高気温(気象庁より)

5月のスタートは東日本や西日本を中心に今年一番の汗ばむ陽気となりました。

きょう最も上がったのは宮崎県西米良で29.9℃と真夏日一歩手前の暑さとなり、大分県犬飼29.7℃、高知県江川崎でも29.0℃と、29℃台の暑さとなりました。

さらに東京都心では25.5℃まで上がり、今年初めて25℃以上の夏日となるなど、全国921地点中295地点で夏日を観測しました。(16時現在)

大陸から季節外れの暖気が流入

上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)

5月のスタートは東日本や西日本を中心に汗ばむ陽気となりましたが、暑さのピークをもたらす暖気はまだ日本の上空には到達していません。

上空1500メートル付近の気温に注目すると、上図内、オレンジ色の15℃以上の暖気は、晴れれば地上付近の気温を30℃位まで上げる力を持っていますが、その大陸で育った15℃以上の暖気が今後日本海を渡り、2日(土)には東日本を中心に流れ込む予想で、3日(日)にかけて、主に東日本や東北地方を通過していく予想です。

この暖気と強い日差しで、関東甲信を中心に、真夏日が続出するかもしれません。

2日(土)は30℃以上の真夏日が続出か

2日(土)の予想最高気温(気象庁データをウェザーマップが加工)
2日(土)の予想最高気温(気象庁データをウェザーマップが加工)

2日(土)の予想最高気温の分布をみると、関東甲信の内陸を中心に、東北から中国地方にかけて、所々で30℃以上の真夏日を示す赤色になっているのが分かります。

気象庁が発表している予想最高気温は、甲府と長野県松本で31℃、福島、前橋、熊谷、長野、舞鶴、豊岡などで30℃となっており、東京都心でも28℃まで上がる予想です。

またコンピュータの予想では、長野県内で32℃以上まで上がる所があるなど、全国921地点中50地点程度で真夏日となる予想です。

なお3日(日)も暖気の残る東北地方を中心に真夏日の所があるかもしれません。

関東甲信中心に熱中症は警戒レベル

熱中症情報(環境省熱中症予防情報サイトより)
熱中症情報(環境省熱中症予防情報サイトより)

環境省が発表している「環境省熱中症予防情報サイト」によると、2日(土)は関東甲信地方を中心に、東北から九州にかけて、所々でオレンジ色の「熱中症は警戒」の情報が出されています。

週末は全国緊急事態宣言下で、首都圏を中心にステイホーム週間と呼びかけられていますが、もし外に出る場合は、日差しの強い昼前後を中心に熱中症に警戒をせねばなりません。

また屋内では適切に冷房を使用した方が良いのですが、締め切ってしまうと、三密の一つ密閉空間となってしまいますので、適度に窓を開けるなど、空気を入れかえる換気は必要かと思われます。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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