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春分の日は、北日本で大荒れの一方、東京の桜は満開間近に?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
春分の日は北日本で大荒れのおそれ(ウェザーマップ)

低気圧が急発達しながら北日本へ接近

19日(木)の予想天気図、(ウェザーマップ)
19日(木)の予想天気図、(ウェザーマップ)

予想天気図にある通り、19日(木)から20日(金)春分の日にかけて、低気圧が急速に発達しながら日本海を北東進し、北海道に近づく見込みです。この影響で、北日本や北陸では風が非常に強くなり、大荒れとなるおそれがあります。

暴風警報の出される可能性(高)

早期注意情報(警報級の可能性)、(ウェザーマップ)
早期注意情報(警報級の可能性)、(ウェザーマップ)

気象庁は、北海道東北に、発達する低気圧に関する情報を発表するとともに、暴風に対する早期注意情報(警報級の可能性)を発表して、早めの防災対策を呼びかけています。

きょう昼前に出された情報によると、20日(金)は北海道の渡島半島や秋田県、山形県で、暴風警報の出される可能性が(高)となっています。

関東以西は20℃前後の高温続く

週間予報の最高気温(ウェザーマップ)
週間予報の最高気温(ウェザーマップ)

北日本で大荒れとなる一方、関東以西では3連休にかけて、20℃前後の高温が続く予想で、これは4月中旬から下旬並みの暖かさで、桜(ソメイヨシノ)が急成長することになるでしょう。

今の時期の平年の最高気温は、関東以西で15℃位となっており、これくらいの気温でも桜は順調に成長し、1日に1分程度(1割程度)の花を開かせる力があります。

さらに20℃の暖かさともなると、1日に2分程度(2割程度)の花を開かせる力があり、例えば、20℃の気温が数日続くと、見る見るうちに桜は花開き、一気に満開へ向かうこととなります。

東京は3連休中に満開へ?

3月14日に開花した東京の桜(ウェザーマップ、山谷氏撮影)
3月14日に開花した東京の桜(ウェザーマップ、山谷氏撮影)

東京の桜は3月14日(土)に雪が降る中で開花の発表があり、これは平年より12日も早く、過去最も早い記録3月16日を2日更新する観測史上最も早い開花となりました。

東京の開花から3日経ったきょう17日の段階でも、東京に続く開花地点はまだありませんから、いかに東京の桜が早咲きだったのか分かるかと思います。

ところで開花した途端に寒の戻りに見舞われ、成長がスローペースになっていると思われる東京の桜ですが、今後は20℃前後の高温に後押しされ、一転急加速をして成長することになるでしょう。

ウェザーマップが発表している東京の桜の満開予想日は、3月23日(月)で3連休明けとなる予想ですが、20℃前後の高温が続けば、もう少し早く、3連休中の開花もあり得る状況だと思われます。

いずれにしても3連休中に他より一歩早く、見頃となるのは間違いありません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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