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東京都心は4日連続15℃以上、2月としては65年ぶりの暖かさ。いつまで続く?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
温度計(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

東京都心は65年ぶりの暖かさ

正午の推計気温(ウェザーマップ)
正午の推計気温(ウェザーマップ)

上空に春本番の暖かな空気が流れ込んでいるため、きょうも東日本や西日本を中心に気温が上がっています

東京都心でも午前10時30分には15℃に到達しきょうで4日連続15℃以上となりました

統計のある1876年以降、東京都心で2月に3日連続15℃以上となることは比較的多く、過去に15回あります。とは言え10年に一回程度の出現率です。

一方、4日以上連続で15℃以上となると、その回数は一気に減少し、わずかに3回しかありません。

1955年6日連続(2月23日~28日)、1954年4日連続(2月25日~28日)、1922年4日連続(2月23日~26日)となっていますので、今回の4日連続というのは1955年以来、65年ぶりということになります。

4日以上連続が極めて少ないのは、2月は本来、まだ寒気の影響を受けやすい冬ですから、春本番の暖気が入っても、3日程度でいったん収まることが多いためだと思われます。

では65年ぶりとなっているこの暖かさはいつまで続くのでしょうか?

日曜日は上空の暖気がピークに

日曜日の予想(ウェザーマップ)
日曜日の予想(ウェザーマップ)

日曜日も上空には季節外れの暖気が流れ込みます。

上空1500メートル付近で、0℃以上の暖気(オレンジ色)にすっぽりと覆われていますが、これは晴れれば15℃以上まで上がるような暖気です。

日曜日は低気圧や前線の影響で、全国的に曇りや雨の所が多くなりそうですが、それでも地上付近に暖かな南風が吹き込みますので、東日本や西日本では15℃以上まで上がる所が多い予想です。

東京都心は雨の降る時間が長ければ日中はあまり南風が入らず気温は低めとなるかもしれませんが、夕方以降に15℃以上まで上がる可能性が高く、そうなれば5日連続で15℃以上となります。

一方、北海道は寒気の影響で雪が降り、大雪や吹雪に警戒が必要です

月曜日は関東だけ暖気残り

月曜日の予想(ウェザーマップ)
月曜日の予想(ウェザーマップ)

月曜日になると大陸から西回りで強い寒気が南下してくる見込みです。

上空1500メートル付近で、-6℃以下の真冬の寒気に覆われてくる西日本は、次第に雪が降りやすくなり、九州四国の平地でも積雪となる可能性があるほか、山間部を中心に大雪となるおそれがあります。

福岡などは過去最も遅い初雪が舞うことになるでしょう。

一方関東に注目するとまだ暖気が残っており、しかも日差しがあるため、東京都心の気温は15℃を大きく超える予想です。もし日曜日に15℃以上まで上がっていれば、6日連続15℃以上となり、65年前の記録に並ぶこととなります。

火曜日は関東にも寒気が到来

火曜日の予想(ウェザーマップ)
火曜日の予想(ウェザーマップ)

火曜日になると関東上空も暖気から寒気へすっかりと入れ替わるため、空気が一気に冷たくなり、東京都心は晴れても10℃を少し超える程度となるでしょう。

月曜日まで6日連続で15℃以上だったとしても、火曜日に15℃以上となる可能性はほとんどなく、65年前の6日連続の記録を更新するところまではいかない見込みです。

ちなみに水曜日にかけて寒の戻りとなりそうですが、その後は再び春が優勢となる予想です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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