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”春の嵐”で東京都心は真冬から一転、記録的な暖かさに?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
8日水曜日の予想天気図(ウェザーマップ)

きょう火曜日は九州で気温が急上昇

九州で記録的な暖かさ(気象庁)
九州で記録的な暖かさ(気象庁)

低気圧の接近に伴い、西から日本の上空に季節外れの暖気が流れ込んできているため、きょうは特に九州で気温が上昇し、20℃以上の所が続出しました。

大分県院内で21.8℃、犬飼で21.5℃、熊本県三角で20.7℃、福岡県宗像で20.4℃など、九州を中心に、16地点で1月としては観測史上最も高い気温を観測しています

暖かな領域は東へ

水曜日のコンピュータの気温予想(ウェザーマップ)
水曜日のコンピュータの気温予想(ウェザーマップ)

今後暖かな空気は九州付近から大きく東へ広がり、あす水曜日にかけて、東海から関東の上空を覆う予想です。

コンピュータの計算によるあすの気温予想をみてみると、午前11時の段階で、関東南部から紀伊半島にかけて、すでに15℃以上の黄色い範囲が広がっており、三重県では一部20℃以上の所もみられます。

さらに午後2時の段階では、関東南部でさらに上昇し、千葉県や神奈川県、東京都の一部に20℃以上の範囲が予想されています。

気象庁の予想でも20℃が続々と

水曜日の予想最高気温(気象庁)
水曜日の予想最高気温(気象庁)

気象庁の予想でも、あす水曜日の予想最高気温に20℃という数字が並んでいます。

20℃まで上がる予想となっているのは、小田原、静岡、三島、尾鷲、日和佐(徳島)で、続いて19℃予想は、横浜、館山、銚子、徳島などとなっています。(沖縄などを除く)

東京都心も18℃まで上がる予想で、きょうの最高気温が8.2℃止まりでしたから、きょうより約10℃もジャンプアップし、真冬から一気に4月上旬並みの暖かさとなる予想です。

東京都心も記録的な暖かさに?

観測開始以来、東京都心で1月に20℃以上の高温を記録したことは、過去9回あります

ただ新年明けての10日間、1月上旬に限定すると2回しかなく、1月上旬のランキングは下記の通りです。

1876年以降で18℃以上

1位21.0℃(1960年1月5日)

2位20.9℃(1937年1月6日)

3位18.6℃(1976年1月5日)

4位18.5℃(2005年1月4日)

5位18.2℃(1910年1月1日)

6位18.0℃(1892年1月1日)

もし、東京都心であす18℃以上まで上がれば、1月上旬としては記録的な暖かさと言えるかもしれません。

全国的には”春の嵐”に警戒

気温が上がるのは低気圧を発達させるための暖気が勢いよく流れ込んでくるからです。

気象庁からは低気圧に伴う暴風と高波及び雷に関する情報が出されており、災害をもたらすような非常に強い風や高波、落雷、突風などには、十分な注意、警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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