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都心は約2週間ぶりの晴天、でも今夜の流星群は?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
青空の広がる都心(写真:アフロ)

記録的に晴れていない師走

過去10日間の日照時間(気象庁HPより)
過去10日間の日照時間(気象庁HPより)

師走に入ってから全国的に日照時間の少ない状態が続いています。

普段は冬晴れが多くなる太平洋側でも極端に晴れていない所があり、その代表的な地域が関東南部です。

東京都心の昨日まで10日間の日照時間の平年比はわずかに33%となっています。

ちなみに12月上旬(1日~10日)の東京都心の日照時間は26.2時間で、統計のある1961年以降では3番目に少ない記録でした。

ところがきょうは冬型の気圧配置が強まり、典型的な冬の天気分布となっており、太平洋側ではようやく乾燥した冬晴れとなっています。

きょうは富士山の雪もよく見える!

14日午前10時の雲(ウェザーマップ)
14日午前10時の雲(ウェザーマップ)

雲の様子をみてみると、関東平野はすっきりと晴れ渡っていて、富士山に積もった雪もポツンと明白に見えています。

これがまさに典型的な冬晴れの姿で、例年だと特に珍しくありませんが、この師走に限っては、ようやくこの雲の様子が姿を表したかという感じです。

東京都心で朝からすっきりと晴れ渡るのは実に12月1日以来、ほぼ2週間ぶりとなっています。

ところが気になる雲があります。

伊豆半島から関東の南海上にかけて広がる雲の帯。

これは関東を吹き抜ける北よりの風と東海地方を吹き抜ける西よりの風がぶつかり合って発生したもの(風の収束)。

この雲が拡大したことによって、昨日は関東で予想外の雨やあられなどに見舞われましたが、このあと今夜にかけて再び関東南部に広がってくる予想です。

昨日ほどは発達せずに、雨雲になる可能性は小さいものの、今夜のふたご座流星群の極大を少し邪魔してしまう可能性もあります。

夕方以降はまた雲が広がる?

14日夜の天気分布予想(気象庁HPより、加工あり)
14日夜の天気分布予想(気象庁HPより、加工あり)

今夜の天気分布予想をみると、日本海側では雪や雨の降る所が多いでしょう。

太平洋側では基本的には晴れる所が多いものの、関東や近畿などで雲が広がりやすくなる予想です。

今はよく晴れている東京都心でも今夜は雲が広がってしまうかもしれません。

ただ全天を覆うような曇り空となる可能性は低く、ふたご座流星群をみられるチャンスはあると思います。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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