東京は25年ぶりの暖かな師走のスタートに?
厳しい寒さの師走の入りは減少
東京は39年ぶりに木枯らし1号が吹かないまま11月が終わり、12月を迎えることがほぼ確実となりました。
そしてあす師走のスタートもかなり暖かくなりそうです。
東京都心の12月1日の最高気温を1875年の観測開始からグラフにしてみました。
すると年によってかなりばらつきが大きく、10℃未満の厳しい寒さの年もあれば、15℃を大きく上回るようなポカポカな年もあります。
また徐々にではありますが、ゆるやかな上昇傾向を示していると言えるでしょう。
そして特徴的なのは、1950年頃までは10℃未満の厳しい寒さの年がけっこうあったものの、1950年以降はわずかに2回だけとなっていることです。
ですから以前と比べて、明らかに厳しい寒さの師走の入りは少なくなっており、逆に暖かな師走の入りが増えたとも言えそうです。
過去最高の12月1日は23.5℃
暖かかった師走の入りに注目してみましょう。
上位10%程度の高温となる17℃以上は12回(143年間)ありました。
なかでもグラフをみて突出して高い年が1回あります。
これは1990年で、なんと23.5℃まで上がり、現平年値では10月早々にあたるようなまさに季節外れの師走の入りとなりました。
20℃以上となった師走の入りは唯一この1回だけとなっています。
なぜここまで上昇したかというと、実は前日11月30日に統計史上最も遅く、紀伊半島へ台風が上陸し、その暖気が残って極めて高い気温が記録されたのです。
18℃以上ならば25年ぶり
暖かな師走の入りとなった年の多くが南風の吹く天気図となっていますが、あすも同様のことが言えます。
予想天気図をみると北日本を通過する低気圧に向かって暖かな南風が入るため、東京も気温が上昇し、暖かくなるでしょう。
いまのところ予想最高気温は18℃で、もし18℃以上となれば、1993年19.8℃以来25年ぶりの暖かさとなります。
また18℃以上になれば、師走の入りとしては上位7番以内に入る暖かさとなります。
どれ位の暖かさとなるのか注目したいところです。
参考:デジタル台風