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接近中の台風13号に加え14号も発生。ダブル台風の行方は?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風13号と14号の雲(ウェザーマップ)

台風13号は千葉県~福島県の沿岸を北上へ

台風13号の予報円(ウェザーマップ)
台風13号の予報円(ウェザーマップ)

台風の最新予報円(気象庁発表)

台風13号は日本付近へ接近中のため、3時間ごとの詳細な進路予想が24時間先まで発表になっています。

きょう午後4時現在の推定位置は三宅島の東の海上にあり、強い勢力を保って、北北西に時速15キロで進んでいるとみられます。

今後も速度を上げることなく、ゆっくりと北寄りに進み、日付が変わる頃には房総半島のすぐ東の海上に達し、あす午前6時には銚子付近を通過、あす昼頃にかけて茨城県をかすめるように北上した後、あす午後3時には福島県のすぐ沖合に達する予想です。

この頃になるとようやく時速20キロと少しだけスピードアップし、その後は徐々に加速しながら、あさって金曜日には三陸沖へ遠ざかる見込みです。

台風が上陸、あるいはかすめて通る予想の千葉県や茨城県、福島県では、多い所で、24時間に300ミリ前後の記録的な大雨が予想されており、中小河川の氾濫や土砂災害、低い土地の浸水などに厳重な警戒を要します。

土砂災害や浸水、洪水の危険度は気象庁のHPで随時確認できますので、危険を感じたら早めの避難行動をとるようにしてください。

また明朝の交通機関は関東地方を中心に大きく乱れる可能性があります。余裕をもって安全を確保しながらの行動が必要です。

台風14号発生。週末に奄美、沖縄に接近か?

台風14号の予報円(ウェザーマップ)
台風14号の予報円(ウェザーマップ)

きょう正午、フィリピンの東海上で新たな台風14号が発生しました。

気象庁の予想では、しばらく北上した後、北西方向へ進み、土曜日~日曜日に奄美や沖縄に接近した後、東シナ海をさらに北西方向へ進み、九州からは離れていく予想です。

ただ予報円の東寄りのコースを進むと九州へ近づく可能性もあり、西日本でも油断は出来ない進路予想となっています。

このあたりの進路は台風13号と同様に太平洋高気圧の勢力が鍵を握っています。

太平洋高気圧が本州接近をブロックか?

太平洋高気圧と台風14号の関係(ウェザーマップ)
太平洋高気圧と台風14号の関係(ウェザーマップ)

現在、関東へ接近中の台風13号は太平洋高気圧が日本付近で弱まったすきをついて北上してきましたが、台風14号が日本付近へ向かおうとする週末には太平洋高気圧の勢力が日本付近で再び強まる予想です。

このためこの高気圧にブロックされるように台風は北西方向へ進み、奄美や沖縄から九州の西を離れるように通過する予想となっています。

ただこの太平洋高気圧の勢力が再び弱い予想に変わるとブロックが甘くなり、九州へ近づく恐れも否定はできません。

奄美や沖縄はもちろんのこと、西日本でも念のため、最新の進路予想にご注意下さい。

平成30年7月豪雨による大雨被害に対して、緊急災害支援募金(Yahoo!基金)を行っていますので、ご協力をお願いいたします。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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