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台風22号、首都圏のピークは今夜6時~9時頃

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風と秋雨前線の雲(ウェザーマップより)

自動車並みに加速し、今夜関東の南を通過へ

台風22号の予報円(ウェザーマップより)
台風22号の予報円(ウェザーマップより)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風22号は速度を速めながら四国沖を北東へ進んでいます。

今後は時速50キロ~60キロの自動車並みの速度に加速しながら、きょう夕方には紀伊半島の南を通り、今夜午後9時頃には関東の南(伊豆諸島付近)を通過する見込みです。

この台風の特徴は北側に秋雨前線の活発な雨雲が連なっているために、台風中心の北側から北東側で大雨になっているということです。台風が南を通過した宮崎県では24時間で400ミリ以上の記録的な大雨を観測しました。

このあと大雨のピークは四国で昼過ぎまで、紀伊半島周辺で夕方まで、首都圏や伊豆諸島では午後6時~9時頃にかけてとなりそうです。

大雨や暴風、高波などに厳重な警戒が必要です。

首都圏のピークは今夜6時~9時頃

雨や風の予想(ウェザーマップより)
雨や風の予想(ウェザーマップより)

台風22号は中心の北から北東側に活発な雨雲を伴い足早に東進しますので、首都圏がピークとなるのは台風が伊豆諸島付近を通過するまでの3時間前後(今夜6時~9時頃)となりそうです。

今夜午後8時の雨や風の予想をみると、台風の中心は伊豆半島の南付近ですが、この頃に活発な雨雲がちょうど首都圏を通過する予想となっています。

場所によっては1時間に30~50ミリ以上の非常に激しい雨を伴うかもしれません。低地の浸水や川の増水、土砂災害などに警戒が必要です。

一方、風が強まるのは主に千葉県を中心とした関東南部の沿岸部となるでしょう。

陸上でも瞬間的に25~30メートル前後に達する恐れがあるため、風に伴う災害にも警戒が必要です。

あすは一転、強い冬型。北日本は吹雪の恐れ

30日21時の予想天気図(ウェザーマップより)
30日21時の予想天気図(ウェザーマップより)

台風22号は日付が変わってあす月曜日の未明には日本の東で温帯低気圧に変わる見込みです。

その後この低気圧を吸収した別の低気圧が急速に発達しながら北海道の東へ進み、日本付近は西高東低の冬型の気圧配置が強まる見込みです。

月曜日の夜にかけて、上空には平年より5℃前後低い寒気が流れ込むため、北海道を中心に北日本では吹雪や大雪となる所もあるでしょう。

また全国的に冷たい北風が強まるため、台風一過の晴天となる東京でも北風が強まり、木枯らし1号となりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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